広告経済の次 #7: 『世界は贈与でできている』
前回の記事では、「広告経済の次」を考える上でヒントになりそうな本をリストアップしました。
今回はその中から『世界は贈与でできている』を取り上げます。
この本は、「確かにモノとお金の交換ではうまく表現できていない大事なことって、世の中にたくさんあるよなあ」と気づかせてくれ、社会問題を経済システムの側面から考えるきっかけを与えてくれました。
お金では回らない価値がある
広告経済の問題点の一つは、価値の指標が「お金による対価」に限定されていることです。
注目されればされるほど稼げる仕組みは、どうしても派手で刺激的なコンテンツを優遇します。
それ以外の価値をうまく扱うことができません。
本書では「お金で買えない大事なもの」を「贈与」という概念でとらえることで、そうした価値の存在をすくい上げようとします。
一見、トートロジーのようでもありますが、
だから僕らは、他社から贈与されることでしか、本当に大切なものを手にすることができないのです。
と言われてみると、なるほど「大事なもの」の本質をうまく表現されているように感じました。
「交換」の呪縛
「贈与」の反対が「交換」です。
それがあまりに強力な概念であるため、我々は無意識のうちに、すべてを「交換」経済の枠組みで捉えてしまいます。
例えば、本来は信頼関係で成り立っていた関係性も give & take ととらえたりします。
そうすると、あらゆる人間関係も手段としてみることになり、
つまりは、人を本当の意味では「信頼」できなくなる。
それが「孤立」につながる、と論じます。
「交換」と「贈与」
様々なことを「交換」と「贈与」という見方で見直してみると、すーっと理解できることがたくさんあります。
例えばーー
「サンタクロース」という「嘘」の機能
現代社会が電車の遅延などに苛立つ理由
美しい景色を人に共有したくなる理由
そして、私がこの本をみなさんに勧めたくなる理由 (笑)
「贈与」を情報インフラに載せるには?
「交換」については IT は十分進歩してきました。
「贈与」はどうすればいいでしょうか?
きっと「信頼」は鍵になるでしょう。
「顔が見える」も何か重要な役割がありそうです。
その一方で「匿名性」も必要です。
「いいね数」はどうもうまく機能していないので、
(現代人のストレスを増やしているだけのようなので)
もっと何か心が通う仕組みが必要なのでしょう。
おそらくダイレクトに可視化するのではなく、
人々が「贈られたもの」に気づく。
気づけるようになるように後押しする。
何かそういう仕組みがいるんじゃないかと考えています・・・
みなさん、どんなヒントでもいいので思いついたことがあれば、教えてください!
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