情報生活デザイン #2: もしスマホが「わたし」の幸せを優先してくれたら?
「広告経済の次」シリーズで挙げた構造的な問題に対し、
私たちの「情報生活」を、
もしあるべき姿に「デザイン」し直せるとしたらーー
そんな想いで、このシリーズを進めています。
最初の回では、「スマホの設定」という切り口から、
現実的にやれることを考えてみました。
次はもう少し、
未来に向かって、視点を進めてみたいと思います。
もし、スマホが広告主やプラットフォーマーのためではなく、
「わたし」の幸せを本気で最優先してくれたとしたら、
いったい、どんなことが可能になるでしょうか?
そんな視点から、思考実験をしてみました。
具体的には、次の3つの視点です。
文化の享受: 「わたし」にとっての「良い」作品をすべて味わうこと
社会との連携: 「わたし」にとっての「有意義な」関係性を増やすこと
思考の深化: 「わたし」にとっての「確かな」知を体系化していくこと
今回は、このうちの1つ目を取り上げてみたいと思います。
1. 文化の享受:
「わたし」にとっての「良い」作品をすべて味わうこと
わたしは、テレビドラマをよく観ます。
毎シーズン (3ヶ月)、チェックしたいドラマは10本以上あります。
しかも、それだけじゃありません。
漫画、音楽、小説、映画、美術。
料理やお笑い、観光名所までーー
観てみたい、聴いてみたい、読んでみたい……
そう思えるものが、まだまだたくさんあります。
一方で、人生には時間の制限があります。
とても、すべてを観てみるわけにはいかない。
だからこそ、ハズレに付き合っている暇はありません。
問題は、「わたしにとっての良い作品」を、
あらかじめ見極めるのがとても難しい、ということです。
レコメンのサービスはたくさんあります。
けれどそれは、どれだけ観られたか、どれだけ売れたか、どれだけ長く滞在してくれたかーー
つまり、広告主やプラットフォーマーの都合に最適化された“おすすめ”です。
残念ながら、私が本当に観たいものとは、ずれていることが多いです。
でも、もし私の好みをよく理解してくれている「目利き」がいたとしたら、
どうでしょうか?
きっともっと的確にレコメンしてくれるはずです。
たとえばドラマであれば、私の場合、
脚本家が重要なヒントになります。
そして、出演者やあらすじの情報があれば、
かなりの確度で「好き/嫌い」を当てられると思います。
なんなら、一話見たあとで推薦してもらえば、もっと確実です。
漫画であれば、私にとっては、
絵の雰囲気や世界観の面白さが
大きな判断基準になりそうです。
でも、それを自分でルールのように
整理できているわけではありません。
なんとなくの感覚で判断しているところも多いので、
そのあたりの傾向を分析すれば、
むしろ第三者の方が予測できるかもしれません。
そして、この「目利き」の役割を、スマホが担ってくれたらーー
現代の技術なら十分に可能だと思えるのです。
次回は、「2. 社会との連携」のデザインについて考えてみたいと思います。
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