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買い物依存症|音楽素人が100曲つくるまでの話(42)

かつての僕には、これといった趣味がありませんでしたが、振り返ってみると、ひとつだけ「それっぽいもの」があった気がします。
それは。

買い物。


ファッションという戦場

社会人になり、多少の余裕ができてからというもの、服を買う頻度が一気に増えました。

もともとファッションにはそれなりにこだわりがあり、人と被らないブランドや、少しクセのあるアイテムを探しては、それを身に纏うこと自体を楽しんでいました。

学生時代を過ごした福岡は、洒落者の多い街。
時は裏原カルチャーやハイブランド全盛期。
宮崎から出てきた僕も、負けるわけにはいかなかったのです。


シンプル イズ ベスト

今でこそ、

  • 黒のブルゾン

  • 黒のTシャツ

  • 黒のパンツ

という「ほぼ全部黒」のシンプルなスタイルに落ち着いていますが、若い頃はなかなか攻めていました。
きっと芸術工科大に通っているというプライドみたいなものがあったのでしょう。

例えばこんな感じ。

  • ベロアのジャケット

  • バレーボールのユニフォーム

  • 立体裁断のボロボロデニム

  • ハラコの革靴(かかと潰し)

  • ネックウォーマー(謎の柄)

  • 金髪スパイラルパーマ

完全に「自分軸100%」。
モテとは無縁の、ゴーイングマイウェイ。
想像つきますでしょうか…

今思うと、なかなかの破壊力です。


買い物は加速する

鎌倉に移住してからは、趣味の幅が広がり、
買い物にもさらに拍車がかかります。

まずはその衝動をそのまま歌にしたのがこちら。


バイバイ

いつからか ときめかなくなっていた
別れの時は すぐそこに迫っている
いくつも撮った 写真たちを整理して
フリマアプリに アップロードするよ

店員に唆されて買った 攻めたデザインの服
数日で文鎮と化した ギターのエフェクター
ブームが去ったあと残された キャンプ道具
自分へのご褒美のつもりだった 目を温める機械

バイバイ 買った瞬間 ベストバイ
きっと何かが 変わってくれると信じてたんだ
バイバイ 我に返って グッドバイ
きっと誰かが 買ってくれると信じてるんだ

勢いでネットで買ってしまった サイズの合わない靴
メンテナンスを諦めた お掃除ロボット
一回しか遊ばなかった ボードゲーム
運動音痴なのに手を出してしまった サーフボード

バイバイ 買った瞬間 ベストバイ
きっと何かが 変わってくれると信じてたんだ
バイバイ 我に返って グッドバイ
きっと誰かが 買ってくれると信じてるんだ

売買 売買 売買 バイバイ


店員さんに勧められると、つい攻めた服に手を出す。
帰宅後、鏡の前で我に返る。

このループ、何度繰り返したことか。

コロナ禍ではエフェクターを大量購入。
「それ、全部使うの?」と友人に真顔で聞かれるレベル。

キャンプブームに乗って焚き火台やカートも購入。
現在、使用率ゼロ。

最終的には美容・リラクゼーション系に到達し、目を温める謎の機械まで購入。

そして、ある時ふと我に返り、それらを売却して合計額を確認。

自分の浪費を可視化して反省する。

ほぼ、病気です。


それでも「当たり」はある

そんな中でも、「これは買ってよかった」と思えるものがあります。

それが、Bromptonという折りたたみ自転車。

My Brompton

16インチの小径ながら、コンパクトに折り畳めて、電車にもそのまま持ち込める。

これによって、

移動の概念が変わりました。

値段は張りますが、間違いなくベストバイです。


ギターという沼

そして、音楽活動において避けて通れないのが機材。

特にギターは、防音室を手に入れてから一気に増えました。
いくつか紹介します。


■ Gibson ES-335

Gibson ES-335

社会人になって最初に買った一本。
EGO-WRAPPIN'の森さんに憧れて購入。
飲み会ソングづくりで苦しかった時代を共にした相棒です。


■ Gibson J-45 + L.R. Baggs Anthem

Gibson J-45 + L.R. Baggs Anthem

アコースティック用に購入。
当初は出番が少なかったものの、弾き語りや小規模ライブで大活躍。
ナチュラルトップのルックスもお気に入り。


■ Fender Mexico Road Worn ’60s Stratocaster

Fender Mexico Road Worn ’60s Stratocaster

メルカリで購入した実戦機。
ピックアップをLindy Fralin REAL 54に換装し、現在の楽曲の多くはこのギターで録音しています。


■ Gibson ES-125

Gibson ES-125

お茶の水で出会ったビンテージフルアコ。
「ビール」の伴奏はこれ。
フルアコなのにジャキっとした音が出る、面白い一本。


■ ELK Deluxe

ELK Deluxe

国産ビザールギター。1960年代製。

Fender Jaguarを分解・模倣して作られたモデルで、
いわば「日本の試行錯誤の結晶」。

状態の良い個体は珍しいのですが、くすんだ緑に惹かれて購入。
リペアを重ね、今ではライブ・録音ともに主力。

現在、一番気に入っている一本です。

ここで、そんな愛機をテーマにした歌をどうぞ。


ELK Deluxe

フリマアプリで 見つけたビザールギター
写真はキレイな サーフグリーンのボディ
珍しくくっきり残っている ヘッドロゴ 
勢いで出音の確認もせず 買った

届いてみたら そいつは濁った水槽みたいな色で
ロゴは前の持ち主の 手書きと来たもんだ

でもELK Deluxe えらく最高の音だぜ
持ってるギター 全部売ってもいいかも
けどELK Deluxe えらく弾きにくいぜ
リペアに一体いくら かかるんだろう

国産ギターが生まれた 60年前
Fender JAGUARを バラしてコピーしたという
訴えられないための 絶妙なデザイン
ビザールの中じゃ 割と造りがいいらしい

ショップに行ったら クラフトマンも困った顔をして
待たされた時間は 約半年と来たもんだ

でもELK Deluxe えらく完璧な音だぜ 
電装系以外 ほとんど大手術だよ
けどELK Deluxe えらく弾きやすいぜ
リペアの総額はなんと 12万だったよ

ELK Deluxe えらくゴキゲンな音だぜ
ヘッドのロゴも 貼り直してもらったよ
そうELK Deluxe えらく愛らしいぜ
鮮やかな音色を 一緒に奏でていこう


買い物の正体

こうして振り返ると、無駄遣いも多い。
でも、買うたびに新しい発見があるのも事実です。
そして、たまに

「これは当たりだ」

という出会いがある。
だから、やめられない。

最近は少し自粛していますが、あの「何か欲しい」という衝動は、今も健在です。

たぶん、これはもう治りません。

というわけで、今回はこのあたりで。
次回は、10年前に参加したオンライン音楽イベントについて書いてみようと思います。


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