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数年前の出来事「NO JAPAN」運動の中で感じたこと

― 韓国で暮らす日本人として ―

大分以前の話になりますが、韓国では「NO JAPAN」という日本製品の不買運動が行われていた時期がありました。
あの頃は、韓日関係がとても悪化していて、在韓日本人にとっては本当に複雑な心境でした。
「どちらが悪い」という議論よりも、とにかく早く穏やかに収まってくれたら…と、心の底から願っていました。


道端で配られていたビラ

ある日、市内を歩いていると、道端で数名の人たちがビラを配っていました。
何気なく受け取って見てみると、そこには「日本製品の不買運動」に関する内容が書かれていました。

その瞬間、胸がズキンと痛みました。
私の周りの韓国人はみんな本当に優しく、家族のように接してくれます。
だから、普段の生活の中では自分が「日本人」であるとか、相手が「韓国人」であるとか、あまり意識することはありません。

でも、こうしたビラを目の前にしたとき、世間で言われていることと、私が実際に韓国で感じていることの間に、大きなギャップを感じたのです。
「このビラを配っている人たちは、日本人のことを憎んでいるのだろうか? 嫌いなのだろうか?」
そんな疑問がふと心に浮かびました。


思わず声をかけた瞬間

でも私は、日本と韓国のどちらも大切で、どちらの国にも愛する家族や友人がいます。
「私は日本も韓国も大好き。どうしても、この気持ちを伝えたい」――そう思った瞬間、いてもたってもいられなくなり、振り返ってビラを配っていた女性に声をかけました。

「私は韓国に住んでいる日本人で、夫は韓国人です。韓国が大好きです。
このような状況になって、とても胸が痛いです。
もし日本人のせいで何か被害に遭われたなら、本当に申し訳ありません。
早く仲良く過ごせる世の中になるといいですね。」

私の心の中では、「韓国も日本もどちらも大好きな私の故郷だから、早く仲良くなってほしい!」という思いでいっぱいでした。


ぎゅっと手を握ってくれた女性

すると、その女性は驚いたように「オモオモ(あらあら)」と言って、私をぎゅっと抱きしめ、手を握ってくれました。
私も思いがけないその行動に驚きましたが、不思議と心が温かくなりました。
お互いに励まし合い、「本当はみんな仲良くなりたい」という気持ちを確かめ合えた瞬間でした。


国と国をつなぐ「日常の中の平和」

韓国に住む日本人、日本に住む韓国人、そして国際家庭にとって、
韓日関係の友好や世界平和は決して「遠い話」ではありません。
日常生活の中で、実感を伴うとても切実で重要な願いなのだと思います。

私の周りの韓国人たちも、ニュースで韓日関係の話題が出るたびにこう言います。
「早く韓国と日本が仲良くなればいいね」
「早く日本に行きたいな」

そんな言葉を聞くたびに、心がじんわりと温かくなります。

日本人が韓国で家族の一員として穏やかに暮らし、
地域の中でたくさんの人たちと交流を重ねていくこと。
それこそが、韓日友好のための小さくても大切な一歩になるのだと感じています。


🕊あとがき

国や文化の違いがあっても、心の奥底では誰もが「仲良くしたい」と願っている。
その思いに触れたこの出来事は、私にとって今も忘れられない大切な経験です。

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