【読書感想文】死写会
読んだことのない作家さんの本なんだけど、タイトルに惹かれた。
「死写会」って、つい手に取りたくなるタイトル。
読んでみるとこれが!
なにせ、バッサバッサと人が死んでいく。
今までいろいろと読んできたけど、大概、誰かが死んで謎を解き明かす主人公は生き残り、よかったね~となる。
どうせそんなラストだろうな。
でも、そんなラストだと興ざめだな。
私だったら、主人公も殺すだろうなw
と思いながら読んでいた。
さて、どんな内容かというと、かつて巨匠と言われた映画監督。
だが、今は鳴かず飛ばず。
それがひょんなことからライトが当たる。
もう一度映画を撮ろうという事になり、全身全霊で映画を作るんだけど、ハラスメントの王者とも言える人。
おかげで泣いた女性は数知れず。
そのために、命を落とした人もいるだろう。
その怨念が、映画に乗り移る。
映画が完成して試写会となるが、見に来たのは49人。
そのうちの44人が死んでしまう。
ある人は首を吊り、ある人たちは集団で歩道橋の上から飛び降りる。
また別の集団は電車に飛び込み、食事中だった人たちはナイフで自分の首を掻っ切る。
こうして残ったのが5人なんだけど、どうしてこんなことが起こったのか?
またどうして残った人がいるのか?
これは何が原因かと、主人公とその彼氏が考え始め、怨念だというところまでこぎつけるけど、主人公と彼氏以外の3人もまた死んでしまう。
映画のフィルムを焼いてしまえば怨念は消える!
そう思った2人はフィルムを焼こうとするんだけど、怨念はそれを許さず、結局主人公たちも殺される。
おお、結局全員死亡!
じゃ、ラストはどうやって着地させるのか?
映画は明日公開される。
公開され、それを観た人たちは死んでしまうだろう。
何十万人という人の命がその映画にかかっている。
だが、もう止められない。
そこでエンドとなるんだけど。
その後の展開はどうなるのか?
果たして本当に、観た人はみんな自殺するのか?
はたまた、ひとまず怨念もここまでと落ち着くのか?
いや、そんなことはないだろう。
最後の最後に、その先をにおわせて終わっている。
これが映画やドラマなら、絶対に第二弾があるよね!
という終わり方だ。
それにしても、面白かった。
スラスラと読めるし、物語の中に入りやすい。
一般的なストーリーと違い、ある意味スカッとする。
怨念にかなう人間なんているわけない。
怨念系は、ハッピーエンドだと、作者のご都合主義になりやすいけど、
全員死んじゃうっていうのは、納得がいく。
作者は五十嵐貴久氏なのだが、この人の書き方も好きだ。
また、五十嵐氏の作品を読みたいと思った。
タイトル:死写会
著者:五十嵐貴久
出版:実業之日本社
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