【短篇小説】白い部屋
真っ白な部屋に十五人の子どもたちがいる。
その顔は不安そうに、誰もが立ち尽くしている。
すると天井のスピーカーから聞こえてくる声。
「一人、残ったものにだけ自由を与える」
意味が分からず、ざわめく室内。
各自の部屋が割り当てられ、真っ白な個室へと入って行く。
するとそこにはナイフが置かれていた。
一人残ったもの――
それが何を意味するのか。
僕はナイフを手にすると、じっと考え始めた。
しばらくして部屋から出ると、自由を手にしたいと思うものが
ナイフを振りかざし、弱いものを襲っている。
床には血にまみれた亡骸が転がり、泣いている少女がいる。
だが、その泣き声すらすぐに消えてしまう。
僕は生きるためにナイフを握りしめた。
数日後、僕は自由を手に入れることが出来たと笑っていた。
そんな僕を、モニター室で見つめる研究者がいた。
一人の研究員が言う。
「残った少年はどうしますか?」
白髭の男が口を開いた。
すると研究員は、ボタンを押した。
天井から、灰色の煙が落ちてきた。
※かめママブログ書庫入り口👇
※小説入り口👇
