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映画「火喰い鳥を。喰う」観てきました。(ネタバレ)感想。

前に、Youtube岡田斗司夫ゼミ「火垂るの墓」の解説動画を観ました。
それまで「火垂るの墓」は、戦争の悲惨さばかりが目について、見ることがツラかった作品です。
それが、そのYouTubeの解説を聞いてからは、普通に観ることができるようになりました。いえ、むしろ「観て、観て」と他人に勧めるくらいになりました。

単純と言われれば、それまでですが、岡田斗司夫さんの言う通り、見方が変わったのです。

【火喰い鳥を、喰う】

【あらすじ】

信州で暮らす大学助教授・久喜雄司のもとに、太平洋戦争で戦死したはずの大伯父・久喜貞一の手記が届きます。
手記が届いたことを境に、久喜家の墓石が破壊されるなどの不可解な出来事が頻発し始めます。
雄司の祖父が失踪したり、貞市と共に戦った藤村の家が消滅したりと、存在しなかったはずの過去が現実を書き換えていくように事態は悪化します。
夕里子の旧友で超常現象の専門家である北斗総一郎が登場し、手記の「想い」が現実世界を変え、存在しないはずの大伯父が生きている別の世界が形成されていることを伝えます。

【感想】

映画のキャッチコピーに

「怪異か? 仕組まれた罠か? 先読み不能ミステリー」

とありました。

不気味な「火喰い鳥」の描写がホラー要素があるのかな、と勝手に盛り上がっていたのです(怖いものは好きではないのですが)。
岡田斗司夫さんの言いようを用いれば「予断で見る」ということでしょうか。

言葉を選ばず、責任転嫁して言えば、「とんだ肩透かし」でした。
ミステリーとしても、ホォホォと冒頭を見ていましたが、北斗総一郎(宮館良太)が登場した時点で「あれぇ~」って思いました。

ネトォ~っとした喋り方をする、イヤな感じの北斗です。
主人公・久喜雄司(水上恒司)の妻・夕里子(山下美月)や夕里子の弟・亮(豊田裕大)も、北斗に対しては嫌悪感を持って接していました。
北斗は、雄司や夕里子の周りで起きている怪奇現象を なにやらスペチュアルというかオカルトっぽいことを言い並べ、雄司は何度も席を立とうとしますが、夕里子に止められます。
「嫌な人だけれど、頼れる人はこの人だ」みたいな感じです。
なにやらワケアリな夕里子と北斗。大学時代につきあっていたようです。
北斗の言葉尻に、夕里子に対しての未練タラタラな印象が感じ取れました。

この辺りから、キャッチコピーの「仕組まれた罠」が頭に浮かびました。

結論を言ってしまえば、全ての怪奇現象は、この北斗の強い「執着」が成せたモノだったと思います。
北斗の「執着」が、時間を超えて 戦時中のニュージーランドの久喜貞市(小野塚勇人)達にまで影響を及ぼしたのです。

その「執着」とは、北斗と同じ能力を持つ夕里子を自分のモノにしたいという「執着」でした。

すべてが、北斗の仕組まれた罠だったわけです。

雄司と夕里子が結ばれた世界(北斗と夕里子が結ばれない世界)では、貞市は戦時中にニュージーランドで戦死します。

北斗と夕里子が結ばれる世界(北斗が描いた世界)では、ニュージーランドで貞市は火喰い鳥を喰らい帰国して、孫の千弥子(佐伯日菜子)と一緒に暮らしていて 北斗は夕里子を二人に紹介します。
雄司は、天文館のスタッフとして働いていて、夕里子との生活や一連の怪奇現象は、まるで「夢オチ」の様に扱われます。

貞市の孫である、千弥子と雄司は、ある意味 同一人物と言えるでしょう。

ドラえもん」で言えば、歴史が変わっても、のび太の孫の孫・セワシは生まれてくるというので、千弥子と雄司と別人格になったのは、何かしらの別要素が働いたのでしょうか。
そこが気になります。

ラストシーン、夕里子と北斗が結ばれた世界の街中で、偶然すれ違う雄司と夕里子。  お互いに無言で振り返り見つめ合い、夕里子は涙します。
アニメ「君の名は。」のラストシーンですか? と、アニオタの身としては思えてしまいました。

呪術物(笑)となる貞市の手帳も、イメージ?の火喰い鳥も、もう少し描きこみがあったらよかったかなぁ、と思いました。

【余談】

エンドロールの最後、監督名が流れます。
この監督名が、スゥーと上に流れていく場合と、スクリーンの真ん中で止まる場合があります。
どこで得た知識か忘れましたが、スクリーンの真ん中で止まる場合は、監督の意地というか「これを見ろ!」みたいな意気込みがある場合だそうです。

「火喰い鳥~」では、監督・本木克英はスクリーンの真ん中で止まりました。


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