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20250629雑記(虚空門GATE)

俺はこの映画をお前らに見て欲しいんだけれど、いくら薦めたところで見てくれやしねぇと思うので好きなだけネタバレありで語ります。

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流行りの映画のジャンルで「ナメていた相手がヤバい奴だった」っていうのがあるじゃないですか。「イコライザー」然り「ビーキーパー」然り。
この「虚空門GATE」はまさしくソレです。

Q.誰がナメていたの?
A.映画を見る前の俺。
Q.ヤバい奴だったのは誰?
A.この映画を作った監督。

最近、モキュメンタリーホラーの波が来てるじゃないですか。何で流行っているかは諸説あるだろうけれど置いといて。この「虚空門GATE」もその後追い、しかも、お世辞にも出来がいいとは思えない奴だと思った。
発端となった月面異星人遺体動画は粘土をこねくり回しているようにしか見えないし、出てくる人間は喋り慣れてないのか何言ってっか聞き取りづらいし、登場人物が多い割に「名前は何なのか」「何者なのか」を示すテロップが出ないから混乱するし(特にある人物が、途中で病気にでもなった?というくらい風貌が変わるので余計に混乱した)。
映画はUFOをいくらでも呼ぶことができるという俳優・庄司哲郎を中心に進むものの、やっていることは長野県の皆神山(確かにピラミッドという都市伝説はあるが)と諏訪大社(なんで……?)の観光。そして庄司氏が撮影したUFOも「コウモリでも写った?」という何とも微妙なもの。
はたしてこの映画にいつまで付き合ったものかと思案しながら手が積んであるプラモデルの箱に伸びた頃、その庄司氏が失踪するという事件が起こる。貴重品も、ペットも残したまま。なるほど流石にUFOコンタクティに密着するだけでは映画がもたないと思ったのかそういう展開も入れてくるのか……と思いきや、実は庄司氏は失踪ではなく覚醒剤取締法違反で逮捕されていたのだ。映画とか一切関係なく、ガチで。「キャスターの小倉智昭氏が、庄司氏に薬物を購入するための資金を提供していた」という内容(もちろん小倉氏は否定している)の週刊誌が「映画の小道具にしてはよくできてるな……」と思い念のためググったらマジのヤツだったと知った時の、俺の衝撃を想像していただきたい。
ちなみにさっき言及した「途中で病気にでもなった?というくらい風貌が変わる」のは拘置所生活でクスリが抜けて健康になったからです。

庄司氏には執行猶予付きの判決が下るものの、彼を長年信じていたであろう大家は獄中から届いた「自分は無実です」という庄司氏の手紙に怒り心頭。庄司氏は家を追い出されるように(実際追い出されたようだが、映画内では特に触れられていない)婚約者の家へと転がり込む。「事件はでっち上げ」「身の潔白を証明するために裁判を続ける」という彼に対し、婚約者は涙ながらに「地に足をつけて働け」と説得。その甲斐あって庄司氏は警備員の職を得、地道に働きながらもUFOコンタクティとしての活動を続けるのだが、映画は新たな展開を迎える。

それが庄司氏の「UFO撮影写真フェイク疑惑」である。

庄司氏への密着を続ける監督は、何度も彼がスマホの前にこよりのようなものを掲げて「UFOを撮影した」と嘯く決定的瞬間を押さえる。その間も彼は何度も写真を撮影しては、同士であろうコンタクティとはしゃいでいる。著名な研究家・竹本良氏の「(庄司氏が撮影するUFOは)何か知らないけれどいつも左の端っこなのよね」という無邪気な一言、演出でなければ神の見えざる手に依るものだろう。それはいつも右手にスマホを、左手にこよりを持って撮影するからです。

そして彼に疑惑の証拠を突き付けて尋問するのだが、そのシーンの緊張感といったらなかった。抜き身の刃を突き付けるような、まさしく土壇場だろう。
庄司氏は「確かに怪しい行動だ」「疑われても仕方がない」「俺だって怪しいと思うもん」「爪楊枝じゃない?」という、「疑われているけれど俺はあなたたちと同じ側に立っています」的な言い訳に終始する。
その日は結論が出なかったのだが、後日別の場で庄司氏は「宇宙人にこよりを渡されて指示を受け、UFOの母船から『今だ!撮影しろ!』と指示を受けていた」「脳に指令を出されてあの場はあんな言い訳をしたが、本当の俺は真実を言いたくてやきもきしていた」と弁解する。いや流石にもうちょっとあるだろ。この言い訳が本当にグダグダで、彼を追い出したという大家もおそらく薬物所持についてこういうことを言われたんだろうなぁ、そりゃ追い出すよなぁ、という嫌な納得があった。
その後は庄司氏と婚約者との結婚シーン、長野や沖縄でのUFO撮影シーンで映画は終わる。彼らが星空で見たUFOが果たしてエイリアンクラフトなのか、それとも人工衛星や流星の誤認なのかは分からない。

……正直なところ、映画としては決して褒められたものではないだろう。言い訳にもなっていない言い訳が本当にグダグダで、あの尋問シーンで終わっとけばよかったのにとすら思う。ここまで読んだ上で見ても何も面白くはないと思うが、それでもわざわざパソコンを立ち上げて長々と駄文を書き連ねるだけのインパクトがあったことだけは、どうか分かってほしい。
庄司氏をめぐる(逮捕はガチだが)撮影疑惑が演技なのか、尋問はガチで行われたのかは分からない。この映画は果たしてフェイクなのか、ドキュメンタリーなのか。だがそんなことはどうでもいいのだ。星の数ほどあるUFOの写真や宇宙人の映像が真実でも虚構でも、俺の生活に何の影響がないのと同じように。「この映画、もしかしてマジなのか……?」と心を動かされた一瞬。あの瞬間が確かに存在したことは、紛れもない事実なのだから。

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棺桶六 甲冑積立金にします。

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