見出し画像

「他人軸」から「自分軸」へ

他人の機嫌のために、あなたの尊い命をすり潰すのをやめる方法


【序章】あなたは今日、だれのためにその心をすり減らしましたか?

ふうっと深いため息をつきながら、
「今日も職場のあの人の不機嫌に振り回されちゃったな」とか、
「パートナーの冷たい態度にビクビクして、言いたいことも言えなかったな」なんて、胸の奥をチクチクと痛めてはいないでしょうか。

「相手が怒っているのは、私が何か気に障ることをしたからかもしれない」 「みんなの期待に応えなきゃ、ここにいてはいけないような気がする」
「自分が我慢すれば、この場は丸く収まるから……」

もしあなたが、そんな風にいつも他人の感情のグラウンドに立ち、
相手の顔色を伺って自分を後回しにしているとしたら……
まずはそのぎゅっと強張った肩の力を、抜いてみてくださいね。

ハッキリと言わせてください。
あなたは、誰かの機嫌をとるために生まれてきたわけでも、
誰かの都合の良い道具(記号)になるために
生きているわけでもありません。

あなたがいつも疲れてしまうのは、あなたの心が弱いからではなく、
あなたの優しさが他人に搾取され、「他人軸」という狂った檻の中に
閉じ込められてしまっているからなんだよね。

今回は、なぜ私たちが他人の期待に応えようとして自分を見失ってしまうのか、その脳と心の仕組みをロジカルに解き明かしていきます。お話を読み終える頃には、他人のテリトリーから走って逃げ出し、あなた自身の安全なテリトリーで、ありのままの呼吸を取り戻せているはずですよ。

【本記事の目次】

  1. なぜ他人の目が気になるのか。脳が仕掛ける「見捨てられ不安」の正体

  2. 自己犠牲という悪習。他人の機嫌は「相手の課題」であるという科学

  3. 「作業する側」から「導く側」へ。あなたの命の主権を取り戻す軌道修正

  4. 他人のノイズをシャットアウトする、3つの「自分軸」チューニング

  5. 結びにかえて:他人のグラウンドから逃げ切ろう。あなたはあなたのままで美しい

  6. 【追伸】「自分軸と言われても、肝心の自分がわからない」というあなたへ


1. なぜ他人の目が気になるのか。脳が仕掛ける「見捨てられ不安」の正体

そもそも、なぜ私たちは「他人にどう思われるか」をこれほどまでに気にして、自分を犠牲にしてしまうのでしょうか。 そこには、私たちの脳の防衛システムが深く関係しています。

人間関係に悩むとき、私たちの脳の奥にあるアラーム装置(扁桃体)は、「相手に嫌われたら、この集団から排除されて生きていけなくなる!」という、原始的な恐怖(見捨てられ不安)を猛烈にパチパチと燃え上がらせます。

現代のサバイバル社会や、個の時代を煽る資本主義は、この人間の本能的な恐怖を上手に利用しているんだよね。 「空気を読め」「期待に応えろ」「成果を出して認められろ」 そうやって、私たちを他人の評価という終わりのないレース(ドーパミン競争)へと調教していくのです。

だけど、ここに現代社会の大きな欺瞞(嘘)があります。 他人の期待に応え続けて得られる安心感は、どこまでいっても「一時的な麻薬」のようなもの。相手の機嫌が変われば、またすぐに「私は見捨てられるかもしれない」という過緊張モード(交感神経の暴走)に引き戻されてしまうんだかな。

前回の記事でもお話ししたように、嘘の自分を演じて得た承認は、あなたの魂を1ミリも満たしてはくれません。他人軸で生きている限り、あなたの心は常に「他人の機嫌」という天気に左右される、不安定な砂の城のようになってしまうのです。

2. 自己犠牲という悪習。他人の機嫌は「相手の課題」であるという科学

それなのに、私たちは「自分を犠牲にしてでも他人に尽くすこと」を、美徳として教え込まれてきました。 しげやんは、これを現代の心の病を生み出す「最たる悪習」だと考えています。

心理学の世界には、とても明快なロジックがあります。 それは、「他人が不機嫌であるのは、100%その人の課題であり、あなたの責任ではない」ということ。

たとえあなたの何気ない一言で相手が不機嫌になったとしても、それを「怒り」として処理するか、「まぁそんなこともあるか」と受け流すかは、相手の脳のコンディション(セロトニン量や疲労度)が決めることであって、あなたがコントロールできる領域ではないんだよね。

それなのに、優しすぎるあなたは、相手のテリトリーにまで土足で踏み込んで、「私がなんとかしてあげなきゃ」「私が悪いんだ」と、相手の不機嫌のゴミ箱を引き受けてしまう。

心の中の代謝や循環の視点から見れば、これは他人のドロドロしたヘドロを、自分の綺麗な池の中にわざわざ流し込んでいるようなものです。そんなことを続けていれば、あなたの命の循環ポンプが錆びついて、心がすり潰されてしまうのは当然の結末なんだよ。

今の精神科や心療内科が新規の予約も取れないほど溢れかえっているのは、みんながこの「他人の課題」まで背負い込んで、精神論で自分にムチを打ち続けているからなんだよね。

3. 「作業する側」から「導く側」へ。あなたの命の主権を取り戻す軌道修正

ここで、しげやんのこれまでの人生の歩みから、大切な気づきをひとつシェアさせてね。

あなたがこれまでのキャリアの中で、誰かに指示されて動く「作業する立場」のときよりも、全体を見渡して「教える、育てる、指導する」という役割のときに最も大きな成果や輝きを放ったように、人間の命にはそれぞれ、最もエネルギーが綺麗に循環する「特等席(テリトリー)」があります。

他人軸で生きているとき、あなたは他人のグラウンドで、他人のルールに従って動かされる「作業員」にされてしまっているんだよね。そこでは、あなたの本当の潜在能力や、豊かな心の深みは発揮されません。

ロケットが目的地に向かうために、何度も何度も細かな軌道修正を繰り返すように、あなたも今、他人軸から自分軸へと、人生の主権を取り戻す「軌道修正」のタイミングを迎えているのです。

他人の期待に応えるのをやめることは、冷たいことでも、わがままなことでもありません。 あなたが「教える、導く、癒やす」という本来の気高い役割に戻り、同じように他人軸で傷つき、苦しんでいる誰かの暗闇を照らす灯台になるための、絶対に必要なプロセス(儀式)なんだからね。

4. 他人のノイズをシャットアウトする、3つの「自分軸」チューニング

では、どうすれば他人のグラウンドから抜け出し、自分の境界線の内側の安全なテリトリーを守ることができるのでしょうか。脳と心の仕組みを使った、今夜からできる簡単なチューニングを試してみてね。

【チューニング1:主語を『あの人』から『私』に戻す】

頭の中でひとり反省会が始まったら、その思考の主語をチェックしてみて。「どうしてあの人はあんな態度を取るんだろう」ではなく、「私は、今どうしたいかな?」「私は、何を感じているかな?」と、スポットライトを100%自分自身に戻してあげるんだよ。これだけで、脳の前頭葉が主導権を取り戻します。

【チューニング2:心のシャッターを『ガラガラ』と閉めるイメージ】

不機嫌な人や、ギスギスした言葉を投げつけてくる人が目の前に現れたら、頭の中で「ここからは私のテリトリーです。あなたのゴミは受け取りません」と呟きながら、目の前に透明な分厚いガラスの防護壁(バリア)を下ろすイメージをしてみて。視覚的・感覚的なイメージは、脳の脅威アラームを鎮める強力な盾になります。

【チューニング3:『無駄な心地よさ』に感謝神経を向ける】

他人の評価(コスパやタイパ)とは全く無関係な、あなただけの「小さな無駄」を贅沢に味わってください。お気に入りの毛布の手触りに癒やされる、温かいハーブティーをゆっくり喉に流し込む。その生身の心地よさに感謝神経のスポットライトを当てるとき、あなたの脳内には安心物質(オキシトシン)が満たされ、他人軸のノイズは静かに消え去っていきます。

5. 結びにかえて:他人のグラウンドから逃げ切ろう。あなたはあなたのままで美しい

私たちは、誰かの期待を満たすためのオブジェ(道具)ではありません。 不器用で、傷つきやすくて、たくさん迷って、何度も転職や軌道修正を繰り返してきたけれど、今日こうして生きて、この記事に辿り着いてくれた。その生身のあなたの命そのものが、どれほど尊く、愛おしい価値を持っているか、どうか忘れないでね。

もし、今いる環境や、ギスギスした夫婦関係の檻の中で、あなたの心が毎日すり潰されているのなら。 野生の動物たちが天敵から全力で逃げるように、その他人のグラウンドから、今すぐ走って逃げ切ってください。

偽物の繋がりをすべて手放し、他人の機嫌をすべて突っぱねても、あなたの気高き命は1ミリも傷つきません。 それよりも、あなたのテリトリーの内側で、あなたがあなたの最大の味方になって、その傷ついた心をじんわりと温めてあげること。

今夜はスマホの電源をオフにして、他人のノイズをすべておやすみさせて、あなた自身の心地よい呼吸のぬくもりの中で、ホッと一息ついて休んでね。あなたが嘘の仮面を脱ぎ捨てて、自分軸のありのままの笑顔を取り戻せますように・・・


【追伸】「自分軸と言われても、肝心の自分がわからない」というあなたへ

ここまで「自分軸で生きようね」というお話をしてきたけれど、もしかしたらあなたは、胸の奥でこんな風に途方に暮れてはいませんか?

「自分軸が大事なのはわかる。でも、そもそも自分のことがわからない」 「自分が何をしたいのか、何者なのか、どこに向かいたいのか、全く見当もつかない……」

他人軸、自分軸って言葉を聞くたびに、ポツンと取り残されたような焦りを感じてしまう。そんな優しいあなたへ、もう一度だけ、大切な心の軌道修正をお伝えしたくて、この追伸を書いています。

まずね、ハッキリと言わせて。 「自分がわからない」というのは、あなたが冷たい人間だからでも、空っぽな人間だからでも、絶対にありません。

それはね、あなたがこれまで、周囲のギスギスした人間関係を丸く収めるために、あるいは誰かの期待に応えるために、自分の心を「麻痺」させてまでがんばって耐えてきた、気高い忍耐の証拠(勲章)なんだよ。

人間の脳は、あまりに強いストレスや他人のノイズを浴び続けると、心がガラスのようにパリンと割れてしまわないように、あえて自分の本音や感情に「麻痺の麻酔」をかける防衛システムを持っています。 あなたが自分の感情を見失ってしまったのは、自分を守るために脳が必死に闘ってきた結果なんだかな。

だから、「何がしたいかわからない」と焦って、無理に大きな目標や「何者か」になろうと探さなくて大丈夫。 長年の調教で錆びついてしまった命の循環ポンプを、今夜からほんの少しずつ、優しいステップで動かしていきましょう。

【ステップ1:「やりたいこと」ではなく「嫌なこと」から気づく】

自分が何をしたいかわからない時は、まず「絶対にやりたくないこと(嫌なこと)」にスポットライトを当ててみてね。 「あの人と一緒にいると息が詰まる」「このギスギスした空間には1秒もいたくない」 やりたいことはわからなくても、「これは嫌だ!」という拒絶の感覚なら、あなたの生身の身体はちゃんと覚えているはず。他人のグラウンドから逃げ出すための、その「嫌だ」という小さな違和感こそが、あなただけの自分軸の、最初のかけら(種)なんだよ。

【ステップ2:感情ではなく「五感の代謝」を取り戻す】

心のリセットの基本は、頭で考えることではなく、身体の感覚を開くことです。 今日、お布団に入ったとき、そのシーツの手触りを「あぁ、気持ちいいな」と感じてみる。温かいスープを飲んだとき、「お腹がじんわり温まるな」と味わってみる。 タイパやコスパを一切無視した、そんな生身の「快・不快」の五感に感謝神経を向けていくとき、脳の麻酔は少しずつ解けて、眠っていたあなたの本当の感情(本音)が、綺麗な水のように湧き出し始めます。

あなたがこれまでの人生で、何度も軌道修正を繰り返し、不器用ながらも必死に走ってきたその足跡は、決して消えたりしません。あなたが「教える、導く」という本来の気高い役割に戻るための智慧は、その「自分がわからなくなるほどがんばった暗闇」の中に、いまも静かに眠っています。

何者かにならなくていい。どこに向かうか決まってなくていい。 まずは今夜、あなたの境界線の内側の安全なテリトリーで、「がんばって麻痺するまで耐えてくれた自分の心と身体」を、一番に抱きしめて、ホッと一息ついて休んでね。

あなたがゆっくりと、自分のありのままの呼吸のぬくもりを思い出せますように・・・

いいなと思ったら応援しよう!