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第2.5回|カートと再会と、写真の森で

“Time to Shine”という言葉がふと心に浮かんだのは、2025年4月13日、一昨日のことでした。
その言葉を胸にしまったまま迎えた今朝、井の頭公園でふと立ち止まった瞬間に、思いがけない再会がありました。
本編の「Time to Shine」に入る前に、少しだけその余韻を綴っておきたいと思います。

“Time to Shine”という言葉を思い出したのも、この朝の出来事があったからかもしれません。

最近また、腰の調子があまりよくない。そのせいか、機材を持って井の頭公園まで撮影に行くのが、少し億劫になっていた。
そんなとき、ふと頭に浮かんだのは、アウトドアでお父さんが子どもの荷物を運んでいるカート。
あれを機材運びに使えないだろうか?と。ネットで軽量で頑丈そうなものを見つけ、購入してみた。

少し照れくささを感じながらも、今朝、はじめてそのカートとともに公園へ向かった。

行かなきゃ、と思った場所へ


月に一回通っている米美知子先生の自然写真撮影のレッスンで、ある日、第二公園で撮った写真を見せたときのこと。

「これは…手付かずの自然が残っている、いい場所ですね。ぜひそこに通ってください」と先生は言った。
そのひと言が、深く心に残った。

腰の調子が悪く、機材を持っていくのは正直つらかった。
でも「行かなきゃ」と思った。通おう、あの場所に。
そうして思いついたのが、カートを使うということだった。


この朝、井の頭公園でふと立ち止まり、投稿した1枚。 この瞬間から何かが動き始めた。

米美知子先生は、ネイチャーフォトを撮るときには「三脚を必ず使って」とおっしゃる。
構図をしっかり決めたうえで、最適な絞りや露出を探し、本当に“ベストの一枚”を撮るためには、三脚は欠かせない——そう教わった。

実際に自分でも使ってみて、その意味が少しずつわかってきた。
風や光の変化を待ちながら、三脚に据えたカメラ越しに自然と向き合う時間は、どこか瞑想にも似ていて、
「心に響く一枚の写真を、丁寧に作る」ということの深さを、少しずつ実感するようになった。

その言葉には深く納得したし、「時間をかけて自然と向き合う」という姿勢には共感している。

でも、三脚は重い。
特に今のように腰に不安がある状態では、それを持ち歩くのは、正直かなりきつい。

それでも、あの場所に通いたいと思った。
だからこそ、カートを導入した。
自分にとっての“機動力”とは、速さではなく、無理なく続けられる創意工夫のことだったのかもしれない。

カートを引いて、井の頭公園第二公園へ。朝の光が差し込み、思わず1枚投稿した。

その投稿を終えた“その瞬間”だった。高野さんが、そこにいた。

鳥の写真を撮る高野さん。以前この場所で出会い、SNSでつながった。
彼がシェアしていたのが、米美知子先生の写真展。知った瞬間、なぜか引き寄せられるように見に行った。
それが、銀座のEOS学園の下にあるキャノンギャラリーだった。

そこから米先生のレッスンを受けるようになり、自然との向き合い方が変わった。


初出動のカート。 腰の不調をかかえながらも、もう一度この場所へ行こうと思えた、その工夫。

カートには、NEW YORKのロゴが入ったバッグ、レンズやカメラ、少しの飲み物。

このバッグにも、実は少しだけストーリーがある。
でも、それはまた、別の機会があれば。


少し照れくさい。でも、自分らしい歩き方がここから始まった。

こうして新しいスタイルで歩きはじめた朝。

高野さんは言った。「機動力が下がるんじゃないですか?」
なるほど、鳥を追う人にとっては当然の感覚。でも僕にとっては、立ち止まり、感じながら撮る今のスタイルが心地よい。
目的が違えば、必要な機動力も変わる。

そして、今日この場所で再び会えたこと。まるで何かに導かれるように——。


木漏れ日の中を静かに進む。 一つの始まりと再会を、この道が見守ってくれていた気がする。

木漏れ日が落ちる道を、ただゆっくり歩いた。


どんぐりが敷き詰められた森の道に静かに置かれたカート。
今の自分の歩幅と、これから進む静かな力の象徴として。

静かな場所に、静かに置かれたカート。それが今の自分を象徴しているようだった。

人は、出会うべきときに出会うべき人と出会う。
一瞬たりとも早からず、一瞬たりとも遅からず——そんな言葉を思い出した。

誰かに見せるためではなく、自分が「これを撮りたい」と思う写真を素直に撮ること。
それが、いちばんだ。

今日という日は、そのことを再確認させてくれた、静かで確かな朝だった。

あの日から続いてきた時間が、またこの場所に戻ってきた。
そして、また少し先へ進もうとしている。カートとともに、自分の歩幅で。

P.S.
今回の投稿、自分でもちょっと面白かったです。
妙に思い立ったらフットワークが軽いところがあって、それが不思議といろんな奇跡につながっている気がします。
その一端を、今回のnoteで紹介できたことが嬉しいです。

森下薫|ジャズシンガー/英語発音指導者/表現を探る人
ジャズと英語、自然写真と言葉の響きの中に、自分自身を見つけようとしています。
noteでは、日々の気づきや音楽・表現活動の裏側を綴っています。

[YouTube・Instagram・ライブ情報などはプロフィールページからご覧ください。

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