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#090 片脚立位 ― 静的保持から動的制御へつなげる ―


① はじめに

片脚立位は、支持脚で身体を保つ基本課題である。しかし、静的に何秒立てるかだけでは、歩行やスポーツ動作の制御を十分に説明できない。姿勢、感覚、筋出力、注意、課題条件を整理して評価する。

② 基本解剖

足部、足関節、膝、股関節、骨盤、体幹が支持基底面の上で重心を制御する。足部からの体性感覚、前庭系、視覚が姿勢制御に関わる。

③ 機能解剖・運動学

片脚立位では、足関節戦略、股関節戦略、体幹戦略が協調する。支持脚の股関節外転筋群は骨盤制御に関わるが、筋力だけで片脚立位能力は決まらない。

④ バイオメカニクス

支持基底面が狭くなるほど、重心を足部上に保つ要求が高まる。開眼・閉眼、床面、上肢位置、課題時間、二重課題によって結果は変わるため、評価条件を記録する。

⑤ 臨床との関連

保持時間、接地回数、体幹・骨盤・足部の運動、疼痛、不安感を観察する。静的課題が可能でも、リーチ、方向転換、ステップ、外乱への応答が不十分な場合がある。目標動作に応じて動的課題へ進める。

⑥ 最新エビデンス

  • Negahban H, et al. Postural control during single-leg stance after ACL injury. DOI: 10.1007/s00167-013-2501-4

  • Silva RLE, et al. Movement quality during lateral step-down. DOI: 10.1016/j.jbmt.2019.05.012

  • Lewis CL, et al. Pelvic structure and function during gait. DOI: 10.1002/ar.23552

⑦ Today's Clinical

✅ 何秒立てるかに加え、どのように立っているかをみる。
✅ 開眼・床面・上肢位置などの条件を記録する。
✅ 静的保持から動的な片脚課題へ段階化する。

⑧ まとめ

  • 片脚立位は全身の姿勢制御課題である。

  • 足部、股関節、体幹の協調が必要である。

  • 支持基底面が狭く、重心制御の要求が高い。

  • 筋力だけでは能力を説明できない。

  • 評価条件をそろえて左右比較する。

  • 目標動作に応じて動的課題へ発展させる。

⑨ 参考文献

  1. Negahban H, et al. DOI: 10.1007/s00167-013-2501-4

  2. Silva RLE, et al. DOI: 10.1016/j.jbmt.2019.05.012

  3. Lewis CL, et al. DOI: 10.1002/ar.23552

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