かき氷一つで、物語はいくつも生まれる
最近noteをよく読むようになって、改めて思うんです。
いろんな人が、いろんな視点で書いてるなーって。
当たり前なんだけど、いざ自分が書くとなると、この当たり前がすっと消えちゃう。どの視点で書くかで、同じ物事もいくつもの物語になる。
かき氷ひとつで、頭の中には4つのストーリーが浮かぶ
たとえば「かき氷」って題材ひとつとっても。
小さな子がいるお母さんなら、「こんな大きなかき氷、あの子に一つあげたらお腹壊しちゃうかなあ。」
小さな子供なら、「こおりがフワッフワになって出てくる、あれ!やってみたい!」
大きくなった子がいるお父さんなら、「かき氷機、買ってー、ってせがまれたなあ。あいつブルーハワイ好きだったな。」
大学生の女の子なら、「新しくできたお店のかき氷、絶対映えるよね。並ぶらしいけど行かなくちゃ。」
同じかき氷なのに、こんなに書き分けられる。
コピーライターかけだしの頃、脳内ブレストみたいなことをよくやってました。今はAIを使えば、こういう視点の書き分けも数秒でもらえる時代。でも大切なのは、やっぱり日頃の観察眼なんだと思うんです。
一つの物事を見て、他の人はどんなことを考えているんだろう。
同じ景色を見て、あの人はどう思うんだろ
これ、書くことだけじゃなくて、会社の人間関係でも地味に効くんですよね。横の人が何を考えてる人なのかわからない。これだと、うまくいかないことが多い。
自分の仕事をうまく進めることばかりに気を取られがちだけど、横の人が何をしている人なのか、何が得意なのかを知っておくことも同じくらい大事。
一人で頑張らなきゃ、って気張らなくていい。
あの人はこれが得意、この人はあれを知ってる。そうやって周りのスペックを把握しておくだけで、それは武器になる。コラボレーションできる。一人で完璧を目指さなくていいのが、実は会社員の特権だったりする。
この視点がないと、AIを使ったとしても、結局自分の見方でしか答えは返ってこない。AIは魔法の杖じゃなくて、こっちが問いを持ってはじめて動く相棒なんだなあと、改めて思います。
最近読んだ小説で、佐藤正午さんの「熟柿」がおすすめです。
ひょんな気の緩みから事件を起こしたことで、流転していく主人公の物語なんですが。書かれた通りに読んでいくと、主人公の視点にすっと感情移入していく。
でも、あの人だったらこの物語をどう見るだろう、あの視点で編み直したらどうなるだろう、って読み方をしてみると、また違う景色が見えてきます。
佐藤正午さんの『熟柿』、本好きな方にはぜひ読んでほしい一作です。 「最近読んで視点(考え方)が変わった本」や「おすすめの小説」があれば、ぜひ一言コメントで残していってくださいね。
会社の中で、横の人がどんな畑を耕してきた人なのか。それを知ることの大切さについては、以前こんな記事も書きました。よかったらこちらもどうぞ👇
