距離を置いたのに「私が悪かったのかな」とまた苦しくなった。
やっと、距離を置いた。
連絡を減らした。
誘いを断った。
しばらく会わないようにした。
そこまで決めるのにも、かなり迷った。
「こんなことをしたら、嫌われるかな」
「私のほうが冷たいのかな」
何度もそう思った。
それでも、
その人と関わったあとに、いつも疲れていた。
連絡が来ると、うれしいより先に、
「なんて返そう」
「断ったらどう思われるかな」
そんなことを考えていた。
だから、少し離れてみることにした。
実際、離れた直後はホッとした。
スマホが鳴っても、すぐに返事をしなくていい。
予定を聞かれても、「どうしよう」と悩まなくていい。
誰かの機嫌を考えながら、一日を過ごさなくていい。
久しぶりに、自分の時間が戻ってきたような気がした。
「これでよかったんだ」そう思った。
でも。
数日たったころから、別の苦しさが出てきた。
「あの人、傷ついたかな」
「私、ひどいことしたかな」
そんなことを、何度も考えるようになった。
スマホを開いて、相手のSNSを見る。
元気そうにしている。
いつも通りに見える。
すると今度は、
「私が離れたこと、なんとも思ってないのかな」
「それとも、本当は傷ついているのかな」
また考えていた。
せっかく少し楽になったのに、
今度は、距離を置いた自分を責め始めていた。
そして、何より気になったのは、
「やっぱり私から連絡したほうがいいのかな」
と思い始めたことだった。
あんなに疲れていたのに。
あんなに離れたかったのに。
それでも戻りたくなった。
そのとき、私は初めて立ち止まった。
「私、本当にこの人とまた関わりたいのかな」それとも、
「私が悪いと思われたままなのが嫌なだけなのかな」
この二つは、似ているようで全然違う。
私はそこを、ずっと一緒にしていたんだと思う。
「戻りたい」と「安心したい」は、同じじゃなかった
距離を置いたあとに苦しくなると、
「やっぱり元に戻ったほうがいいのかな」
と思ってしまう。
でも、よく考えてみると、
本当にその人とまた話したいのか。
それとも、
「嫌われてない」と確認して安心したいだけなのか。
自分でも分からなくなることがあります。
私の場合、あとから振り返ってみると、
「また一緒にいたい」という気持ちだけではなかった。
「悪い人だと思われたくない」
「嫌われたままなのは苦しい」
「私のせいで傷つけたのなら、どうしよう」
そんな気持ちも、かなり大きかった。
だから、その人との関係を戻したいというより、
「私が悪い人ではない」と確認して安心したかったのかもしれない。
そう気づいたとき、少しだけ見え方が変わった。
「連絡したい」と思ったことが、そのまま
「この人とまた付き合いたい」という意味ではなかったから。
ただ、不安を消したかっただけかもしれない。
そして私は、もう一つ大事なことに気づいた。
私は、実際に起きたことと、
自分が「悪かった」と感じたことを、
いつの間にか一緒にしていた。


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