『恋ありてこそ』不健康でいさせてよ & 独立宣言 #青ブラ文学部
*お題「不健康でいさせてよ」と「 独立宣言 」。
合わせて参加させて頂きます。宜しくお願い致します。<(_ _)>~☆
『恋ありてこそ』
*とある星にて
その星の悠久を刻む景色のとある時代・・・
地上を支配するかのように彼らは生を謳歌していた。
一生を終えて地に落ちた実は
未来を夢見る種となって大地に身を宿す・・・
地から芳醇な栄養を得つつ春に芽吹き
やがて木に身を変えて天を目指して成長する。
成木は通り過ぎる風に
遠い地域の様々な出来事を聴きながら
生を愉しみ 夢を見て過ごす・・・
樹々はやがて
成長した若葉と共に無数の美しい花を咲かせ
さらにその姿をかつて地上に生きていたという
《ヒト》の顔に似た《実》となって
同胞たちと対面する☆
朝には《実々》が各所で「おはよう!」の挨拶を交わし
午後には様々な想いの会話を交わして交流する・・・
《社会》の《実々》は太陽からの日射しを悦しみ
天からの雨、地からの惜しみない養分を吸い上げながら
日々、健康であることに感謝する☆
夜を迎え 満天の星空の下 それぞれの《実》は
変わらぬ平和を享受しつつ 明日への眠りにつく・・・
大地の各所で 一本の木だけで構築される《社会》は
あくまで平和だった。
☆☆☆☆☆☆
そんな平和な樹々の社会にも
時として 異分子の実が現れる。
離れた二つの実に
《恋》が生まれたことがその要因となって
寄り添うことさえ出来ない ふたつが
新たな夢を求めたりもする。
地に落ちて、
それぞれが一本の木になる未来だけでは
果たされない想い・・・?!
「不健康でいさせてよ!」
「俺たちは二人の幸せを求めて・・・
不健康に生きると決めたんだ!!」
衝動に駆られるままに
恋に落ちた 二つの実が《独立宣言》を言い放ち
母と繋がる果柄(かへい)を折って 地に落ちた☆
様子を見ていた多くの実が驚いて言葉を放つ
「あなたたちはどうする気なの?」
「まだ熟しきっていないでしょ!」
「あなたたちだけで独立なんて出来ないよ?!」
「私たちと一緒にいれば幸せで・・・健康でいられたのに?!!」
☆☆☆
二つの・・・
お互いを求めあう《恋》がもたらした
奇跡だったのだろうか?
彼らの身体に生じた変化・・・突然変異?!?
かつて、地上で生きていた・・・
例えば《ヒト》のように
脚が生え・・・手が生えて腕となって
徐々にその姿を整えてゆく・・・?!!
木の上から見下ろしていた実たちは
信じられない思いでその様子を見ていた。
☆☆☆
樹上から実々たちが見下ろしていた
禁を犯した二つの実の姿は大きく変化していた。
頭だけだったその姿は
手足ばかりか身体さえ携えて・・・
ついに立ち上がった☆
その姿はまるで・・・
昔話で語られていた《ヒト》の
幼い男の子と 女の子のようだった。
ふたりの幼子は
顔を見合わせて笑顔を交わし
そっと手を触れ合い・・・
様々な想いで揺れる実々の《社会》を背に
手を握り合い・・・
未知の幸せに向けて歩き始めた!!
《始》
*このお話はフィクションです。
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