『お題指令』⑱ #せりふ三題噺 #木枯らし通行止め和三盆
▼今週のお題
■セリフ
「あんな奴やめとけよ」
■三題
・木枯らし
・通行止め
・和三盆
*若造です。仕事を探す日々でしたが・・・・
世間の冷たさも感じています・・・・☆~~🍂
*若造です
( 元・コードネーム・若造 編 )
今回の指令・・・・セリフは『 あんな奴やめとけよ 』
三題は『 木枯らし 』『 通行止め 』『 和三盆 』。
任務を拒否した時点で身体に内蔵された《起爆カプセル》の
起爆スイッチが起動し瞬時に命が絶たれる・・・
どんな不満があろうと実行するしかない理不尽な任務。
投げやり気分で生きていたオレを、いつの間にか縛っていた指令・・・
今は自由になった身に、新たに受け取った無意味な筈の指令が
その後のオレの道筋を暗示しているようで・・・不思議な気分になった。
・・・・和三盆??
☆☆☆☆☆
若造です。
ぼったくりのエアコン修理会社で・・・ターゲットになったお婆さんの
かぼちゃの煮物に出会って、真面目に生きようと決めた後に・・・
不思議な Bar のマスターによって《起爆カプセル》からも解放された。
マスターから別れ際に言われた言葉が・・・オレの雇い主を指していたのだと思う。「 あんな奴やめとけよ 」・・・ やめたから!!
☆☆☆☆
生き甲斐を見出そうと、新しい仕事を探したけど・・・
なかなか見つからずに、手持ちの金も使い果たして途方に暮れていた。
《 木枯らし 》の中、ボンヤリ歩いていた道さえも《 通行止め 》に
なっていて、つくづく・・・自分が情けないと思った。
「どうした兄さん、情けない顔をして?」
不意に声を掛けられた。作務衣の・・・短髪の初老の男だった。
「・・・腹が空いてるのか? 来いよ。」
「・・・・エッ?」
「うどんを奢ってやる。」
「・・・・・・!?」
( こんな・・・・昭和の安物ドラマのようなことが本当に?)
本当に うどん屋 に誘われて・・・・飢えたように食べて
御代わりもした!! ( 実際・・・飢えていた。笑 )
やっと落ち着いて、男の顔を見た・・・
職人風の初老の男だった。
「・・・仕事が無いのか?」
「・・・あ、はい。探してます。。」
「和菓子は好きか?」
「・・・はい。ご馳走ですよね?」
男はしばらく黙った後に・・・唐突に言った。
「それなら、俺の弟子になれ。和菓子職人になれ!」
「・・・・エ、・・・・えっ?!」
「おまえの手を見たら・・・・器用な奴だとわかる。
・・・・これは俺の作った《 和三盆 》の干菓子だ。食ってみろ!」
男は袖の袂から包みを出してオレの前に置いた。
・・・・和三盆の 干菓子?
恐るおそる・・・ 震える手で・・・口にした。
忘れていた・・・和三盆の 品のある懐かしいような
優しい甘さが 溶けるようにオレを包んだ・・・・☆
・・・・こんなのを食べたのは いつだったろう・・・・?!
いきなり・・・何故か、オレの眼のダムが決壊した☆
視界が洪水で覆われた・・・・!!!
「 頂きます! ありがとうございます!!
お世話になります!! 弟子にさせてくださいっ!!
命を懸けて・・・和菓子職人になりますっ!!!」
涙越しに見る・・・・親方の顔が
優しい神様に見えた・・・・☆
《了》
(一応、任務も完了)

*このお話はフィクションです。
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