『お題指令』⑭ #せりふ三題噺 #エアコンかぼちゃ非公式
今週のお題
■セリフ
「さすがに高すぎる」
■三題
・エアコン
・かぼちゃ
・非公式
*世間知らずの若造です。よろしくお願いします。<(_ _)>~☆
*若造です
( コードネーム・若造 編 )
*特別出演・Bar のマスター
今回の指令・・・・セリフは『さすがに高すぎる 』
三題は『 エアコン 』『 かぼちゃ 』『 非公式 』。
任務を拒否した時点で身体に内蔵された《起爆カプセル》の
起爆スイッチが起動し瞬時に命が絶たれる・・・
どんな不満があろうと実行するしかない理不尽な任務。
なんか知らないけど、いつの間にかオレを縛っていた指令・・・
投げやり気分で生きてるオレには、手頃な気分転換に。
☆☆☆☆☆
若造です。
上司に逆らってで会社をクビになり、貯金も使い果たした。
安易に選んだエアコン修理会社は 非公式の営業を行っていたが
全てがどうでもいい投げやり気分で・・・流れに任せた。
今度のターゲットは高齢の女性宅のエアコン・・・
実際には必要のない追加工事を顧客に提案し、高額請求するいつもの手順。
《さすがに高すぎる》と、心の呵責はあったが仕事なのだからと、いつも
自分に言い訳していた。
☆☆☆
「ご苦労様です。疲れたでしょ?
御茶を用意しましたから、どうぞ・・・」
作業中に家主のお婆さんに声を掛けられた。
オレ一人だし・・・甘えることにした。
「お若いのに偉いのね?
一生懸命汗を流している若い子って・・・
お婆ちゃんでも素敵だって思う。・・・かぼちゃは 好き?」
「・・・エッ? あぁ、嫌いじゃないです?」
「よかったら・・・食べてくれる?
昨日ね、煮物を作ったの。少し作り過ぎてしまって・・・
でもね、とても美味しくできたと思うの・・・」
「あ、あぁ、いいんですか? ・・・いただきます。」
昼飯を食べていないこともあって、思わず受け入れてしまった。
不味かったら困るな・・・?
目の前に置かれた煮物の器から、
美味しそうな匂いが・・・鼻を突いた☆
不意に
自分を育ててくれた祖母のカボチャの煮物を想いだした。
お婆ちゃんの笑顔が浮かんだ・・・・
「不味かったら・・・残してくださいね?」
「いえ、美味しい・・・すごく美味しいです!!」
なんだか夢中で食べていた。
どこかで・・・
死んだお婆ちゃんが、見ている気がした。
何故だか・・・涙が零れ落ちていた・・・☆☆☆
今の仕事を辞めようと思った。
家主のお婆さんに、
予定されていたエアコンの追加作業は必要ないことを伝え、
全ての作業は終わりましたと告げて・・・家を後にした。
☆☆☆☆☆
職場に戻ると景色が変わっていた。
ガサ入れを予想したのか・・・
夜逃げのような、空の事務所だったのだ。
夢を見ているような気分だった。
人の気配を感じて振り向くと、紳士風のイケオジが立っていた。
「・・・このテナントは私の店にする予定です。Barですけどね。」
「そ、そうなんですか?」
「・・・おや、あなたもでしたか?」
「えっ?」
「ちょっと待っててくださいね?」
紳士は胸元から小ぶりのタンブラーを取り出して、
俺の胸元の近付けてから・・・振り始めた。・・・何をしている?
カラン…という小さい音がして、男の手に何かが落ちた。
「あなたを拘束していたものです。
もう・・・気にすることはありませんよ?」
オレをいつも縛っていた《起爆カプセル》?!?
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
その日、全てから解放された気分で街を歩いた・・・・☆
夕陽を受けながら、カボチャのお婆さんの笑顔が浮かんだ。
気持ちよく汗のかける仕事を
探そうと思った・・・!!
《任務完了》
*このお話はフィクションです。
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