『潮風の戯れ言』#青ブラ文学部
*お題『潮風の戯れ言』に参加させて頂きます。
宜しくお願い致します。
*潮風の戯れ言
「・・・潮風は気持ちイイけどさ、なんかこう・・・
うるさい気がしないか?」
「私もそう思っていた。潮騒だけじゃないよね?」
「海岸は・・・生き物たちの営みの流れ着く吹き溜まりだしな。
いろんな想いまで集まっているのかも?」
「フフッ・・・想いの密集地帯? それが騒いでるって?
私たちだけじゃないんだ?」
「関係ないよ! 俺たちの想いは・・・俺たちだけで?!」
「・・・ヤン!」 「・・・・・・!!」
☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
大地に生息する生き物たちの様々な想いは水に蓄積され・・・
やがて水蒸気となって上昇し、雲の時を経て雨や雪となって
地上に降りる・・・
太古からの記憶を携えた水は地を伝い、下水や川となって
流れるままに海を目指す・・・
無数の想いは混沌としたままに浜辺に押し寄せて
吹き溜まりの海岸を満たす・・・☆
記憶の蓄積はもう十分だからと、海は潮騒の叫びで拒否するが
次々と押し出される流れ止めることはできない。
太古からの無数の重みに耐えきれなくなった岩でさえ波に踊り
微小の砂となって潮騒と想いを共有する。
時と運命を共にする永劫の中で
今日も海と地上の際の吹き溜まりの海岸では
敵わなかった無数の戯言が 地上の後始末のように
潮風の中で騒めいている・・・☆
《了》
*このお話はフィクションです。
