サービス業からトマト農家へ――大阪から三重南部への移住体験記
私は従業員数3,500名のサービス業から、たった15名の家族経営トマト農家へ転職し、大阪府岸和田市から三重県南部へ移住しました。業界も職種も、そして働く環境も大きく変わる決断でした。
移住のきっかけ
移住の理由はシンプルで、転職先が三重県南部だったからです。もともと食に興味があり、大阪で開催されていた「1次産業フェスタ」に参加した際、今の勤め先の社長と出会いました。自分の動機は「面白そう」「モテたい」といった軽いものでしたが、そうした直感的な行動が良い方向に進むことが多かったように思います。
生産現場での挫折
実際にトマト農家で働き始めてみると、結論から言えば生産現場の仕事は自分には全く合いませんでした。黙々と作業することが苦痛で、集中力も続かず、作業スピードも品質も先輩たちとは雲泥の差。もし「美味しいトマトを届ける」という仕事に対して強い責任感や誇りを持てていれば、違った結果になっていたかもしれません。
サービス業への配置転換
結局、5か月で生産現場から外され、サービス業へ配置転換されました。ちょうどそのタイミングで、会社が指定管理者制度により店舗運営を任されることになりました。
サービス業で再び輝く
前職がサービス業だったこともあり、現場にはすぐに馴染むことができました。以前は当たり前だと思っていたことが評価されるようになり、仕事が楽しくなりました。
お客様の顔と名前を覚える
前職では従業員のファンが多く、尊敬できる現場でした。自分も「お客様」ではなく「友達感覚」で接することを意識。宿泊者名簿を見るだけで特徴を把握し、顔を見れば名前が呼べる。趣味も把握して会話に活かすなど、自然と距離が縮まりました。相手に合わせた挨拶と返事
毎日の朝礼や接遇研修で、相手に合わせたコミュニケーションを意識するようになりました。お客様との会話
会話が苦痛に感じることはなく、トマトの生産現場を経験したことで商品の説明も自信を持ってできるように。自分が「美味しい」と思うものを勧めることで、接客がより楽しくなりました。
小規模企業ならではの価値観
家族経営の小規模会社では
社長の価値観がそのまま会社の価値観になります。
「問題は起きてから考える」「とりあえずやってみる」「どんな時もマイペース」など、社長の言葉や行動が日々の指針です。
自分は「考えてから行動する」タイプです。又意識しないと雑になってしまうことも。忙しいと表情に出てしまうのも課題です。
新しい挑戦の数々
店舗で魚を捌く
サービス開始にあたり、YouTubeで勉強しながら魚を捌く技術を習得。商談会への参加
東京や県内で開催される商談会に一人で参加。最初は「余裕」と思っていましたが、実際は厳しい査定に直面し、会話のキャッチボールも難しく、全く通用しませんでした。大型ショッピングセンターでの試食販売
試食販売の目的は売上アップですが、焦って売ろうとすると逆効果。「美味しいトマトを届けたい」という気持ちで接すると、自然と購入につながることが多いと実感しました。
社長との時間
今振り返ると、社長と人生について語り合う時間はとても特別なものでした。小規模企業ならではの距離感の近さや、価値観の共有が自分の成長にもつながったと感じています。
まとめ
「面白そう」「やってみたい」という直感を大切に、これからも新しいことに挑戦していきたいと思います。
