尻拭いできない技術で人に投げると、火だるまになる|動画編集スクール ブイプロ(株式会社ブイスト)
「編集を続けても単価が上がらないので、ディレクターに回ろうと思っています」。
個別相談で、いちばんよく聞く言葉のひとつです。
僕はそのたびに、順番が逆ですと言っています。
こんにちは、山田一真(カズマル)です。
副業で2ヶ月で売上44万円を達成し、株式会社ブイストを起業。
動画編集スクール「ブイプロ」を運営しており、
東証上場企業「エフ・コード」にM&Aを行い、3.4億円で売却しました。
現在も動画編集の発信・指導を続けています。(X: @kazumarudrive)。
あなたは今、こう思っていませんか。
「自分で編集していたら時間の限界がある。人に振れば売上が伸びるはずだ」。
そして、外注先を探し始める。
この記事では、ディレクション(案件の進行管理と外注の手配のこと)に回る順番の話をします。
ディレクターになるなという話ではありません。
いつ回るかで結果が変わる、という話です。
1. 抜けるマージンは、あなたの単価で決まります
まず計算をします。ここが全部です。
1本2万円で受注できている人がディレクターに回ると、1万円を抜いて1万円で発注できます。
受ける側にとって1万円は悪くない金額です。募集をかければ人は来ます。
1本5000円しか取れていない人が同じことをすると、2000円抜いて3000円で発注することになります。
3000円で受けてくれる人に、あなたが求める品質は出せません。マージンは、自分の単価の上にしか乗りません。
だからステップ1の直後にディレクターへ回ろうとする人は、月30万に届きません。
人に振っているのに手取りが増えず、品質は落ち、修正で自分の時間が減っていくからです。
あなたにも、今日からできる一歩があります。
今の受注単価を1本いくらか紙に書いて、その半分を書いてください。
その金額で、あなたが納得する品質の人が来るかを考える。それが今のあなたのディレクション可能ラインです。

2. 尻拭いできない技術で外注すると、火だるまになります
営業をやり込めば、仕事は取れます。
問題はそのあとです。
振った編集者が納期に間に合わなかったとき、最終的に編集するのはあなたです。
そのときに自分で直せる技術がなければ、クライアントに謝りながら何もできない時間が過ぎていきます。
編集スキルがない状態で外注すると、必ず事故ります。尻拭いできない技術は、事故ったときに火だるまになります。
最終的に管理側へ回るつもりでも、これは変わりません。
自分が作れるレベルが、そのまま「発注できる上限」と「直せる上限」になるからです。
あなたにも、今日からできる一歩があります。
次に外注しようとしている作業を、自分で1本やってみてください。
何時間かかったか、どこで詰まったかを書き出す。それが発注書に書くべき内容そのものになります。
3. 壁の順番は、先にネタバレしておきます
今あなたが向き合っている壁が終着点だと思うと、しんどくなります。
だから先に順番を出しておきます。
最初の壁は、直クライアントの獲得です。
次がチーム化。マニュアルを作り、業務委託契約を結び、編集者に自分が振り込む立場になります。
その次が、編集以外の業務を巻き取ること。さらにその先が、増えた売上を事業に戻すことです。
チームは、案件が溢れてから作れば間に合います。人を集めてから案件を探す順番にすると、抱えるだけになります。
契約まわりで1つだけ、実務の話をします。
既存のクライアントに個人からチームへ切り替えるときは、再委託の同意を一言もらっておいてください。
業務委託契約書に再委託の禁止が書かれていなければ、合意があれば通るケースがほとんどです。
言い方はこれで通ります。
「この業務のこの部分は、提携しているパートナーに一部入っていただき、納品スピードを上げたいと考えています。最終的には私自身が品質を担保した状態で納品します。ご同意いただけますでしょうか」。
あなたにも、今日からできる一歩があります。
今の契約書を開いて、再委託の項目があるかを確認してください。
禁止の記載がなければ、上の一言を送れる状態にはもうなっています。
4. 投げられるようになると、時間が返ってきます
うちの社員に、朝起きたら通知が50件来ていてチャット対応で1日が終わる、と言われたことがあります。
同じ時間に僕の通知は4件でした。
差は能力ではありません。
僕がすぐ投げているからです。
抱えている量の差ではなく、投げるまでの速さの差が、1日の残り時間を決めます。
僕にも、これだけは自分にしかできないと思っていた仕事がありました。個別相談です。
人に渡せるわけがないと思っていました。
実際は、教えることを徹底してロープレを繰り返したら、他の人でも回るようになりました。
教育のコストは確かにかかります。でも払えば渡せます。
これは金額の話ではありません。
自分にしかできないと思っていたことが1つ減ると、その分だけ時間が返ってくる、という話です。
あなたにも、今日からできる一歩があります。
今日あなたが抱えている作業を全部書き出して、自分にしかできないものに丸をつけてください。
丸がつかなかったものが、いま渡せるものです。
ディレクターに回れば単価が上がります、なんて言うつもりはありません。
上がった単価の上に、ディレクションが乗るだけです。
順番を入れ替えなければ、進む方向は間違っていません。
この記事のポイント
マージンは単価の上に乗る: 2万円受注なら1万円で発注できる。5000円受注だと3000円発注になり、品質が出ない
順番を飛ばすと届かない: ステップ1直後にディレクターへ回る人は月30万に届かない。単価を先に上げる
尻拭いできる技術が前提: 外注は必ず事故る。最後に直すのは自分。直せないと火だるまになる
壁の順番: 直クライアント獲得 → チーム化 → 編集以外の巻き取り → 再投資
再委託は一言もらう: 契約書に禁止の記載がなければ、同意を取ればチーム化できる
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P.S. 7年前の疲弊する前に欲しかった…
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