【ショートショート】 哲学的真理かどうかはともかくとして彼らなりには案外マジメに考えているのであろう帰り道の風景 《毎週ショートショートnote》
肩を並べて歩く小5男子の下校途中。カァンカァンカァンと警笛が鳴る踏切の前で立ち止まる。
「なぁ、踏切ってさ、踏み切る言うてんのにこれ鳴ってる間は踏み切ったらアカンやん?」
「そら死ぬからね」
「てことはよ、電車乗ってる誰かには踏み切ってええもんでも、誰かには踏み切ったらダメなもんってことやん」
「あ〜…哲学的に言うと?」
「したら待ってるとき楽しなったらイライラ苦行やなくてウィンウィン待機になるよな。例えばあの辺にサンドバッグ置いといてさ、日頃のストレスを拳や言葉で叩き込みながら待てばええねん。で、誰のシャウトが最も響いたか、絶叫踏切オーディションとか開催される」
「誤解受けそうなネーミングやけど、どうやろう。アホ上司の悪口、ダメ彼氏の愚痴、に始まりヘタしたら国家機密とかまで口滑らすやつが出てきて、最悪公安や狙撃手監視付きの踏切になるんとちゃう? ストレス溜め込みすぎると人間やらかしやすくなるからね」
「真理やな〜」
字数:407文字
*こちらに参加させていただきました🙇♂️
お題:踏切オーディション
