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NSAサーフィン検定4級に合格。趣味に本気になれた日

趣味は、極端な話、うまくなれなくてもいいと思っていました。

週末に海へ行き、波に乗れれば嬉しくて、うまく乗れなくても「まあいいか」で帰れる。そんなふうに、上手くなることより楽しむことのほうが優先だと思っていたかもです。

ただ去年、その考えが少し変わる出来事がありました。

NSA(日本サーフィン連盟)の4級検定に、surf&businessの仲間と一緒に合格しました。

合格の瞬間、砂浜で大声をあげて喜んでしまい、趣味でここまで心が動くのかと、正直、自分でもかなり驚きました。ほんっとに嬉しかったんです!


【NSAとは何か】サーフィンにも「資格」がある

まず前提として、多くのサーファーと同じように、私もしばらくこの存在を知りませんでした。「サーフィンって資格あるんですか?」が、正直な最初の感覚。恥ずかしながら全然知らなかった。。。

NSA(Nippon Surfing Association)は、1965年に設立された日本最大級のアマチュアサーフィン団体です。会員数は約1万3千人とされています。技術検定の実施、公認審判員・指導員の養成、国内競技規則の制定まで、日本のサーフィン文化の中枢を担っている組織でもあります。国際サーフィン連盟(ISA)の日本唯一の加盟団体でもあるようです。

検定はショートボード・ロングボード・ボディボードの3種目があり、階級は1〜5級です。飛び級はできず、規定の課題をクリアしながら段階的にステップアップしていく仕組みになっています。


4級って、サーファー全体の中でどのポジション?

「4級は初心者レベルでしょう」と思う人もいるかもしれません。私も最初はそう思っていました。ただ、数字で見ると少し違う景色が見えてきました。

日本生産性本部のレジャー白書によると、日本のサーフィン参加人口は推計で約100万人前後(ウィンドサーフィン含む)とされています。そのうちNSAの会員数は約1万3千人です。さらにそこから検定を実際に受験する人となると、ぐっと絞られます。

つまり4級は、「波乗りが好きでたまにやる人」の層というより、「本気で取り組んでいるサーファー」の側に一歩踏み込んだ状態だと言えそうです。数字で見てみると、意外と誇っていいポジションなのかもしれないと気づきました。



【図の説明】日本のサーフィン参加人口(約100万人)を底辺としたピラミッドで、NSA会員(約1.3万人)・検定受験者・4〜5級保持者・1〜3級保持者・競技者という層を上に向かって絞り込む構成。4級の位置に「あなたはここ(上位数%)」と矢印を添える。


4級の合格要件——「簡単に見える」のが一番の罠

では4級は、具体的に何ができれば合格になるのでしょうか。

NSAの公式規定によると、合格要件は次のとおりです。

テイクオフから確実なターンをして、横に走ってからプルアウトできること。
ターンは方向が変わればトップターン・ボトムターンどちらでもよいが、
プルアウトは危険回避を踏まえて確実に波の裏側に出ることが求められる。

文字で読むと「それくらいならできそう」と感じます。そこが一番の罠だと思いました。

検定は原則として1ヒート15分・6本の試技で行われます。ヒート中に合格と判定されれば、その時点で終了です。ルールだけを見るとシンプルに見えます。

ただ、これが当日の海の前に立つと、まったく別の話になります。


あの日の緊張感、、、死ぬほど緊張した、というのは誇張じゃない

検定当日。受付でゼッケンをもらった瞬間から、心拍数が上がり始めました。

波のコンディションは、その日にならないとわかりません。良い波が来なければ試技すらできませんし、波が来たと思えば他の受験者と重なります。体を動かすより「待つ」時間のほうがずっと長く、待っている間に頭の中でシミュレーションばかりが繰り返されました。

「テイクオフ、ターン、プルアウト。テイクオフ、ターン、プルアウト」

わかっているつもりでした。頭ではわかっているのに、波が来た瞬間に体が言うことを聞かない時があります。そこがサーフィンというスポーツの難しさであり、面白さでもあるのだと思います。

沖からジャッジのテントを見て、自分の演技を客観的に評価する目がそこにあると思うと、普段の海とは空気が段違いって感じでした。


準備したこと・しなかったこと

正直に言うと、特別な練習はほとんどしませんでした。

いつも通り週末に海に行って、いつも通り波に乗りました。ただ一点だけ変えたことがあります。「4級を意識して乗るようになった」ということです。

それまでは「波に乗れたら嬉しい」という感覚で乗っていました。検定というゴールができてからは、「テイクオフ後にちゃんとターンしているか」「プルアウトは確実に抜けているか」を意識するようになりました。同じ波に乗っているのに、見ているものが変わった気がします。
いつもだったら、横に走れたらとにかく走っていっちゃう的な感じだったけど、ちゃんとプルアウトする!ってなると気持ちよく乗ってる場合ではないので勝手は変わります。

仲間との会話も変わりました。「あのターン、方向が変わっていたよ」「プルアウトのタイミングが早かった」それまでにはなかった種類の会話が自然と増えました。YouTubeでプルアウトのやり方動画を探したり、自分の動画を見返したりもしました。

目標を持つと、同じ時間でも吸収できるものが変わる。そのことを、体で感じました。


仲間と一緒に合格した、あの瞬間


今回、一人で挑んだわけではありませんでした。

いつも一緒に波に乗っている仲間たちと、同じ日に検定を受けました。

それぞれが別のヒートで戦い、別の波を選び、別のタイミングで結果を受け取ります。自分が合格した時はホッとしました。ただ、全員が合格したとわかった瞬間のあの感覚は、一人のものとはまったく別でした。

「俺たち、やったな」

波の前でしばらく、うまく言葉が出てきませんでした。大げさではなく、本当にそうでした。

趣味の豊かさは、こういう瞬間にあるのだと思います。スコアでも順位でもなく、「一緒にやり切った」という感覚の共有。それがどれだけ価値あるものかを、あの日あらためて実感しました。


これ、仕事と同じだと気づいた

検定を終えてしばらく経ってから、頭の中で一つの図式が重なりました。

ゴールのない努力は、伸びているのかどうかが見えにくいです。

サーフィンに限らず、仕事でも似た構造があると思います。「いつかできるようになりたい」と漠然と思っているスキルは、伸びを実感しにくいです。「この日までにこれができるようになる」と決めた途端に、現状とゴールのギャップが見えて、何をすべきかが明確になっていきます。

私がここ数年仕事でやってきたことも、突き詰めると同じ構造だと思います。大きな目標を立て、そこに向けて仲間と一緒に動き、進捗を確認しながらやり方を修正していく。趣味の検定で体験したことと、本質は大きく変わらないのかもしれません。

一人でやるより、仲間と一緒にやるほうが結果も体験も豊かになりやすい。そのことも、波の前であらためて確認した気がします。


次は3級を狙う

NSAの3級では、何が求められるのでしょうか。

公式規定によると「テイクオフからレールを使ったターンで加速できているか、リエントリーもしくはカットバックができること」が要件になります。4級の「とにかく乗って曲がってプルアウト」から、一段階、技術の精度が求められるレベルだと感じます。
個人的にはめちゃ難易度が上がる印象です。

今の私には、正直まだ高い壁に見えています。

ただ、壁があるから海に行くのが楽しいです。ゴールがあるから、練習に意味が生まれます。検定を受ける前には思ってもみなかった感覚が、今は確かにあります。

趣味に「本気になれる理由」ができるのは、めちゃくちゃいいものだと思います。

次は3級です。またあの緊張と、あの達成感を、仲間と一緒に味わいにいきたいです。

もしあなたがサーフィンをしているなら、一度NSAの検定を調べてみてほしいです。ゴールを持った途端に、海が少し違って見えてくるかもしれません。


まとめ

  • NSA(日本サーフィン連盟)は日本最大級のアマチュアサーフィン団体で、1〜5級の技術検定があります。

  • 4級の合格要件は「テイクオフ→確実なターン→プルアウト」です。文字で見るより、実際はずっと難しく感じました。

  • 日本のサーフィン参加人口が約100万人だとすると、4級保持者はごく少数になりそうです(レジャー白書推計)。数字で見ると、意外と誇っていいポジションかもしれません。

  • ゴールを設けると、同じ練習でも吸収できるものが変わります。趣味でも仕事でも、似た構造があると思います。

  • 仲間と一緒に達成する体験は、一人での達成とは別の豊かさがあります。

  • 次のゴールは3級です。壁があるからこそ、楽しいです。


※ 本記事中のサーフィン人口データは日本生産性本部「レジャー白書」・NSA公式情報をもとに構成しています。数値は推計値であり、調査年次により変動があります。
※ NSAサーフィン検定の詳細・受験スケジュールはNSA公式サイトをご確認ください。


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