Printio × makeshop:連携開発から感じた“共に売上を生む”パートナーシップ構築に大切なこと
こんにちは。株式会社OpenFactory代表の堀江です。
私たちは、全国の製造工場と連携してものづくりのDXを推進し、無駄な在庫を持たずに受注生産を可能にするプリントオンデマンドサービス「Printio」のB2Bサービスを運営しています。

私たちは「すべてのチャレンジを可能にするものづくりを実現する」をビジョンに掲げています。これまでECで商品を販売する際には、初期仕入れコストをかけて在庫を持ち、売れ残りリスクを覚悟する必要がありました。
Printioでは、デザインさえ用意すればすぐに商品を販売できるプリントオンデマンドサービスを提供しています。これまでの対応はAPIやWeb経由の発注に限られていましたが、このたび、GMOメイクショップ株式会社様の「makeshop」への連携を実現することができました。
この連携により、ショップオーナーの皆さんは在庫を一切持たずに〈makeshop apps byGMO〉からアプリをインストールするだけで、オンデマンド販売が可能になります。Tシャツ、トートバッグ、アクリルキーホルダーなどのプリント商品を自由なデザインで各ショップに追加できるようになります。
商品は「売れたタイミング」で1点ずつ自動発注されるため、売れ残りや売り逃しのリスクがありません。
小さなスタートアップが大手企業とどうやって共にサービスをつくるか?
今回のmakeshop連携は、「日本のコマースを盛り上げたい」というシンプルな想いを共有するところからスタートしました。開発者の方々だけでなく、経営層・営業・マーケティングの皆さんまで、幅広いメンバーと協力し、単なる連携アプリではなく、標準機能に近い形での実装を実現することができました。
スタートアップとして、大きな企業とパートナーを組ませていただけることは非常にありがたいことです。一方で、企業規模も文化も異なる中で、相互理解を深めながら共にサービスをつくっていくことは簡単なことではありません。今回は非常にスムーズに導入が進み、その経験を振り返りながら、感謝の気持ちを込めてまとめておきたいと思います。
どんなものを作ったか?→自社EC内で無在庫ですぐに販売できるプリントオンデマンド機能
従来、ECで商品を販売するには在庫リスクを抱え、受注〜製造〜出荷までを自社で担う必要がありました。

Printioでは、デザインをアップロードするだけで、製造から出荷までをフルフィルメントで一括対応でき、一人運営のECでも受注対応が可能です。
今回のmakeshop連携により、より多くの方が簡単に無在庫ECを始められるようになりました。アプリ連携後、1分足らずで商品登録まで完了します。

標準機能のような「Printio商品登録」ボタンができるまでに大切だったこと

企業間の方向性を最初にすり合わせること
今回は、リードVCのご紹介で関係が始まり、IVS2023のLaunchpadで私たちの発表を聞いていただいたご縁で、資本業務提携という形で連携がスタートしました。連絡手段の確立
Slack、Teams、Chatwork、Lark、Messengerなど、相互にやり取りしやすい手段を用いることが重要です。関係者が増えるほど、各メンバーの役割と関係性を理解することが極めて重要で、今回も何度も丁寧に教えていただきました。双方にとってのメリットの可視化
スタートアップの視点で、大手企業の未来や課題にどのように貢献できるかを常に意識しました。先方からのフィードバックは厳しくも非常に貴重で、私たちの成長に欠かせないものでした。適切なMTG頻度と体制の整備
初期は方向性確認のためリアルで定例MTGを行い、進行フェーズではオンラインMTGや都度対応へと移行しました。担当者が明確になることで、意思決定も加速されました。KPIを明確に共有する
プロジェクトは一方にだけメリットがあっても成功しません。スタートアップとしてのスピード感と柔軟性を活かしつつ、大企業のアセットと連携し、たとえば「◯社に導入/送客」といった具体的なKPI設定を行うことで、両者の期待値を揃えることができました。
まずはクローズドで事例づくり → 地方の動物園や写真家プロジェクトと連携
ベータ版の開発と並行して、ユースケースの中心となるような事業者の方々にファーストユーザーとして参加いただいています。
たとえば、産官学連携の公営動物園によるECや、Printioを活用して事業を立ち上げた起業家の方々です。
大企業とのPoCも同時に進行しており、こちらは第二弾の公開に向けて準備を進めています。

◉ 須坂市動物園(長野県)
長野県にある須坂市動物園では、公営施設であることから在庫を持つことが難しく、これまでECでのグッズ販売を断念していました。
しかし、同園はSNSで多くのフォロワーを抱え、魅力的な動物の写真やイラストがオープンデータとして公開されているという強みがありました。
そこでPrintioを活用することで、在庫を持たずに販売できる公式ECサイトを立ち上げることができ、全国のファンからの注文を受けてグッズ販売を実現しました。
その収益は、動物園の設備補助としても活用されており、在庫リスクを解消することで、地域の公共施設にも新たな収益源を生み出すことができました。
◉ 写真家とつくるアパレルブランド「Keep Photographing」
カメラアクセサリーブランド「サクラカメラスリング」を手がける杉山さくらさんは、写真家との信頼関係を活かし、写真をアパレルに展開する新プロジェクト「Keep Photographing」を立ち上げました。
このプロジェクトは企画からわずか2ヶ月で立ち上がり、2024年7月1日のオープンから半年間で大きな売上を記録しています。
製造から出荷まですべてPrintioに任せられるため、杉山さんは作品のセレクトや商品登録といったクリエイティブな作業に専念することができています。
ECを始める人が「チャレンジを可能にするものづくり」の実現をめざして
私は新卒で広告代理店に入社し、大量生産の製造プロジェクトに携わっていました。その後、家業であるテキスタイル工場でアパレルやグッズのOEM製造を手がけ、大量生産・大量在庫の仕組みに深く関わってきました。
その経験の中で、「生産ロットを1個にできれば、全国の工場で無在庫生産ができ、誰でもECに挑戦できるのではないか」という想いが芽生え、スタートアップとしてプリントオンデマンドのプラットフォーム「Printio」を立ち上げています。
在庫を持たずに自由なものづくりが可能になれば、過剰在庫や廃棄ロスを削減でき、「やってみたいけれど、在庫リスクがネック」と感じている人たちのチャレンジを後押しできると信じています。
そのため、Printioはあくまで“黒子”として、APIファーストの組み込み型サービスとして設計しています。今回のmakeshop連携でも、必要な機能がどんどんAPIとして実装されていき、より柔軟な対応が可能になりました。
また、同時期にライブコマースのプラットフォーム「17LIVE」さんにも物販機能を導入していただきました。
小売業ではない、プラットフォーマーやファンビジネスを展開する方々にとって、商品開発・在庫管理・発送業務は本業ではなく、大きな負担となります。Printioは、そうしたリスクとコストを最小限に抑えつつ、売上を最大化できる仕組みを提供し、誰もが「やってみたい」を形にできる世界を実現していきます。
Printioで新たな市場とチャンスを広げていきます
今回のmakeshopとの連携は、Printioが掲げるビジョンの第一歩です。
現在、Printioでは以下のようなプロジェクトが進行しています。
既存EC事業者向けの在庫削減プロジェクト
新規事業創出を目的とした複数のPoC(概念実証)
「無在庫」の仕組みは、新規事業にとってチャレンジのハードルを下げるだけでなく、既存ビジネスの在庫リスクを軽減し、利益構造を見直す大きな機会にもなります。
もし少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
今回の連携にあたり、GMOメイクショップの皆さまには、開発・営業・マーケティング、そして経営層まで多くの方々に関わっていただき、Printioのようなスタートアップの挑戦に真摯に向き合っていただき、とてもいいサービスができ多くの事業者の皆さんにも導入してもらい始めています。
この連携はゴールではなく、「ここから一緒に売上をつくっていく」スタートラインです。
私たちは、makeshopユーザーの皆さまが在庫リスクに悩まず、より自由にものづくりや販売にチャレンジできる環境を、これからもパートナーとして共に育てていきたいと考えています。
そして今後も「すべてのチャレンジを可能にする」インフラとして、私たちはこれからも、ものづくりの選択肢を広げ、誰もが自分のアイデアを形にできる社会の実現を目指して挑戦を続けていきます。
この想いに共感していただける方と、業界や立場を越えて新しいチャレンジをご一緒できることを、楽しみにしています。
