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ホームページは、公開した日が完成ではない

ホームページを公開したあと、次に何をしていますか。
「お知らせを更新する」だけが、サイト運用ではありません。
公開後だからこそ分かることを使って、サイトを少しずつ育てる方法があります。

介護施設のホームページをつくるとき、

誰に見てほしいのか。
どんな不安を解消したいのか。
何を伝え、どんな行動につなげたいのか。

こうしたことを考えながら、ページや導線を設計していきます。

ただ、どれだけ考えてつくったとしても、ひとつだけ事前には分からないことがあります。

実際に、ユーザーがその通りに見てくれるかどうか。

これは、公開して使われ始めてみないと分かりません。

だから僕は、ホームページの公開は「完成」というより、仮説を確かめ始めるタイミングに近いと思っています。

つくったときに考えたことは、まだ「仮説」

たとえば、

「医療対応に不安を感じているご家族に、受け入れ体制をしっかり伝えれば、見学検討につながるのではないか」

と考えたとします。

そこで医療・看護体制のページを充実させ、そこから見学案内へ進める導線をつくる。

設計としては筋が通っています。

でも、公開してみると、

思ったほど医療体制のページが読まれていないかもしれない。

あるいは、医療体制はよく読まれているのに、そのあと料金ページへ進む人が多いかもしれない。

もしかすると、ご家族にとっては、

「受け入れてもらえるか」

と同じくらい、

「実際にいくらかかるのか」

も大きな判断材料なのかもしれません。

これは、つくる前には分からなかったことです。

公開したことで、初めてユーザーの行動という新しい材料が増えた。

そう考えると、サイト公開は「終わり」ではなく、むしろ改善を始められる状態になったとも言えます。

「育てる」は、記事を増やすことだけではない

「ホームページを育てる」と聞くと、

ブログを書く。
お知らせを更新する。
新しいページを追加する。

といったことをイメージするかもしれません。

もちろん、それもサイト運用のひとつです。

ただ、育てる方法はそれだけではありません。

たとえば、

古くなった写真を、今の施設の様子に変える。

料金についてよく質問される部分を、もう少し分かりやすく書き直す。

FAQに、実際の問い合わせで多かった質問を追加する。

医療体制の説明が抽象的なら、具体的な対応内容を加える。

よく読まれているページから、次に見てほしい情報への導線を追加する。

問い合わせボタンの位置や文言を見直す。

こうした今あるページを少しずつ直すことも、立派なサイト運用です。

サイトを育てるというと、「新しいものを足す」ことに目が向きがちです。

でも実際には、

今ある情報を、より伝わる状態にする。

それも同じくらい大切だと思います。

改善の材料は、アクセスデータだけではない

公開後に得られる情報というと、アクセス解析を思い浮かべるかもしれません。

もちろん、

どのページが見られているのか。
どこから来ているのか。
次にどこへ進んでいるのか。

といったデータは、重要な材料です。

でも、それだけではありません。

たとえば見学や問い合わせの場で、

「夜間の看護体制はどうなっていますか?」

「この費用以外に追加料金はかかりますか?」

「認知症でも入居できますか?」

といった質問を何度も受けているとします。

一人ひとり確認したいことは違いますが、同じような質問が繰り返されるのであれば、

サイトでは、その情報が十分に伝わっていない可能性もあります。

そう考えれば、

FAQに追加する。
説明を詳しくする。
関連ページから導線をつくる。

といった改善につなげられます。

さらに、施設そのものも変化します。

スタッフ体制が変わる。
受け入れ可能な条件が変わる。
新しい取り組みが始まる。
暮らしの様子も少しずつ変わる。

施設が変わっているのに、ホームページだけが数年前のままでは、今の姿を十分に伝えられなくなることもあります。

だからサイト運用は、Web担当者だけで完結させるものではなく、現場で起きている変化や、利用者・ご家族から寄せられる声を拾うことも大切です。

想定と違ったこと自体が、次のヒントになる

サイト制作では、

「誰の、どんな不安に対して、何を伝え、どう動いてほしいか」

を考えて設計します。

ただ、ユーザーがその想定どおりに動くとは限りません。

たとえば、

医療体制

見学案内

問い合わせ

という流れを考えていたのに、

実際には、

医療体制

料金

よくある質問

見学案内

という順番で見る人が多かったとします。

これは必ずしも、

「設計を間違えた」

ということではありません。

むしろ、

ご家族は医療体制だけで判断するのではなく、料金や細かな疑問まで確認したうえで見学を検討している

ということが見えてきます。

つくる前の仮説と、実際の行動が違った。

その違い自体が、ユーザーを理解する材料になります。

最初からすべて正解を当てるのではなく、

仮説を立てる。
反応を見る。
少しずつ修正する。

ホームページの運用も、この繰り返しなのだと思います。

全部直すのではなく、「どこから直すか」を決める

サイトを見直し始めると、気になるところは次々に出てきます。

写真も少し古い。
文章も直したい。
FAQも増やしたい。
導線も変えたい。
デザインも少し気になる。

でも、すべてを一度に直す必要はありません。

むしろ大切なのは、

どこから直すかを決めること

です。

たとえば、こんな3つの視点で見ると整理しやすくなります。

① 実際によく見られているか

多くのユーザーが目にしているページなら、改善の影響も大きくなる可能性があります。

② 現場でも同じ課題が出ているか

問い合わせや見学で何度も質問される内容なら、サイト上でも改善余地があるかもしれません。

③ 比較的小さな負荷で直せるか

大規模なリニューアルをしなくても、文章や写真、導線を変えるだけで改善できる場合があります。

たとえば、

よく見られている料金ページで、問い合わせでも同じ費用の質問が多く、説明文を少し書き直せば対応できる。

この場合は、優先して手を入れる価値がありそうです。

逆に、

ほとんど見られていないページの細かなデザインが少し古い。

こちらは、急いで直さなくてもよいかもしれません。

アクセスデータ × 現場の声 × 修正のしやすさ。

この3つを重ねると、改善の優先順位も考えやすくなります。

サイト改善は、大規模リニューアルだけではない

「ホームページを改善する」と聞くと、

デザインを一新する。
ページ構成を大きく変える。
サイトを丸ごとリニューアルする。

といった、大きな取り組みを想像しがちです。

でも、改善はもっと小さく始められます。

ひとつの説明を書き直す。

写真を1枚変える。

FAQをひとつ追加する。

次のページへのリンクをひとつ置く。

そのあと、また反応を見る。

こうした小さな改善を積み重ねることも、サイトを育てる方法のひとつです。

サイト運用というと、

「毎月何本更新するか」

のような更新量に目が向きやすいですが、

ときには新しいコンテンツを増やすより、

今あるサイトで、どこを少し良くできるかを考える時間

を持つほうが大切なこともあると思います。

では、何を見て改善を判断するのか

ここまでくると、次に気になるのが、

「では、実際にどんな数字を見ればいいのか」

ということです。

アクセス数なのか。
よく見られているページなのか。
問い合わせ件数なのか。

見るべき数字は、すべてのサイトで同じではありません。

サイトで何を実現したいのかによって、見るべき数字も変わります。

どこから来たのか。

どのページを見たのか。

そのあと、どこへ進んだのか。

問い合わせの前に、どんな行動をしているのか。

こうしたデータを見ることで、感覚だけでは気づかなかった改善のヒントが見つかることがあります。

次の記事では、介護施設サイトのアクセス解析を、
「数字を見るため」ではなく、「次に何を直すかを考えるため」にどう使うかを整理してみます。


ホームページを育てるというのは、ページを増やし続けることではありません。

サイトは、つくったときより、使われ始めてから分かることのほうが多い。

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