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介護施設のサイトが“素通り”される理由|デザインより先に整えるべきこと

ホームページをリニューアルした。
写真もきれいにした。
施設の特徴やサービス内容も詳しく載せた。

それなのに、問い合わせが増えない。

介護施設のホームページでは、このようなことが少なくありません。

原因は、情報が足りないからではなく、情報を伝える「順番」にあるのかもしれません。今日は、その気づきについてお話しします。

問い合わせが増えなかった経験

以前、ある地域密着型サービスのホームページ改善に携わった際、見た目を大きくリニューアルしたにもかかわらず、問い合わせ数が思うように伸びなかったことがありました。

具体的な企業名や数値はお伝えできませんが、アクセス解析を確認すると、多くの人が必要な情報にたどり着く前に、問い合わせや相談のページに至る前に、多くの人がサイトを離れていることが分かりました。見た目は整っているのに、知りたい情報が、知りたい順番で並んでいなかったのです。

「もっと情報を足そう」という発想では、この問題は解決しませんでした。むしろ情報を増やすほど、いちばん知りたいことが埋もれ、利用者が迷いやすい状態になっていました。

原因はデザインではなく情報の順番だった

ご家族が施設を探すとき、料金や設備も重要ですが、料金や設備を詳しく確認する前に、「ここなら安心して相談できそうか」という印象を持てるかどうかも重要です。ところがサイトの構成は、
会社紹介→サービス内容→料金→事例
という、作り手側の都合の順番になっていました。

このズレに気づいたとき、「良いサイト」と「伝わるサイト」は別物なのだと痛感しました。写真を増やす、文章を丁寧にする、といった足し算の改善より、読み手が今いちばん知りたいことを、いちばん最初に置く。それだけで、同じ情報量でも伝わり方がまったく変わります。

家族が施設サイトで確認していること

「家族に合っているか」をもう少し具体的にすると、ご家族が知りたいのはこんなことです。抽象的な言葉で「安心」を伝えるより、この一つひとつに答えていくほうが、はるかに伝わります。

●今の状態でも入居できるか
→ 対応できる介護度・医療行為

●本人が穏やかに暮らせるか
→ 日常生活・職員の関わり・写真

●毎月いくら必要か
→ 初期費用・月額費用・追加費用

●急いで探している
→ 空室状況・相談方法・対応スピード

●家から通いやすいか
→ アクセス・面会方法・駐車場

●信頼できる施設か
→ 職員・運営方針・第三者評価

家族が施設を探すとき最初に必要としているのは、施設の歴史や理念も大切です。ただ、その前にご家族が確認したいのは、「今、自分の家族が安心して過ごせる場所かどうか」です。「今、自分の家族が安心して過ごせる場所かどうか」。この一点への答えを、迷わせずに届けられるかどうかが、問い合わせにつながるかどうかの分かれ目になります。

サイトを見直す3つのポイント

専門知識がなくても、次の3つは今すぐ確認できます。難しい分析は必要ありません。ご自身が家族の立場になったつもりで、サイトを開いてみるだけで見えてくるものです。

  1. トップページを見て、どのような人を受け入れている施設か分かるか

  2. 家族が抱える不安への答えが、施設紹介より先に書かれているか

  3. 見学や相談をしたいと思ったとき、すぐに行動できるか

この3点に「はい」と即答できないところには、問い合わせにつながりにくくしている要因が隠れているかもしれません。

大切にすること

新しいコンテンツを作る前に、まず「誰が、どんな不安を抱え、何を知りたくて訪れているのか」を整理します。

今ある情報の順番を変えるだけで、伝わり方が変わることもあります。写真や文章を足す前に、読み手の知りたい順番になっているかを見直す。それが、限られた予算や時間の中で成果を出すための第一歩だと考えています。


まずは、施設のホームページを「家族になったつもり」で開いてみてください。

トップページを見た最初の10秒で、
「どのような人に合う施設なのか」
「どのような暮らしができるのか」
「安心して相談できそうか」

が伝わっているでしょうか。
できれば、施設について詳しく知らないご家族や職員にも見てもらってください。作り手には当たり前の情報ほど、初めて見る人には伝わっていないことがあります。

デザインを変える前に、伝える順番を変えてみる。
それだけでも、ホームページの伝わり方は大きく変わります。

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