何も知らずに観たヨルシカのライブが、まるで映画のようだった話(一人称横浜アリーナ公演考察)
この記事は以下の動画を記事化したものです。
今回は、「ヨルシカのライブツアー『一人称』の感想」というテーマで話していきます。
7月29日に横浜アリーナで行われたヨルシカのライブ、もうびっくりするぐらい最高でした。
ヨルシカさんのライブで横浜アリーナへ。
— 櫻井健太|学校SNS講演会講師 (@Kentan_wakuwaku) July 29, 2026
セトリも最高な上に、コンセプト・演出も今まで以上に深いもので、あっという間に90分が経ってしまった。
ワンマンはなるべく参加しているのだが、見るたびに洗練されていく彼らの音楽がたまらなく美しい。
大好きな音楽をでかい音で聴くこの時間が愛おしい。 pic.twitter.com/A7IOpzQXa7
最初にお伝えしておくんですが、この記事ではセトリの紹介は特にしません。
またアルバムのコンセプトやライブのコンセプトは、僕は事前情報を一切入れずに、チケットだけ取って曲だけ聴いて参加しました。
深く調べていません。
ライブが終わった後に僕は初めてコンセプトを知りました。
だから今回は、何も知らずにライブを見た1人の人間が、事前情報なしで先入観なしで、演出だけで何を感じたのかというのを、思ったまま話そうと思います。
もしかしたら解釈が全然違うものなのかもしれません。
全然主題とはずれている部分もあると思います。
だけどヨルシカのライブって、僕はそれはそれでいいんじゃないかなと思っているんです。
見たままを受け入れる、味わう、楽しむ。
なんかそんな作品でいいんじゃないかなと思っているので、今日はそこについてお話をしていこうと思います。
まず最初に思ったこと。
ライブが始まって最初に思ったのは、何が始まったんだろう、というのが率直な気持ちでした。
ヨルシカのライブによく行かせていただいているんですが、大体朗読劇があって、その時のライブの構成やコンセプトがなんとなく見えてくるんです。
でも今回は全く見えませんでした。
派手な演出では決してなくて、映像に派手さは全くなく、ストーリーも全然分かりやすく進むわけでもなかったです。
僕は事前情報がなかったので、ただ1つ分かることは、1人の人間が私の視点から見える、本当に何気ない景色、街の景色が流れていく映像だったということです。
旅をしてる景色を見てる、文章を書いている、また歩いていく、それがずっと続いていくんです。
正直最初、僕はどこに向かってるんだろう、何が目的なんだろう、誰かに会いたいんだろうかとか、色々考えながら見ていました。
でも、途中で気づくことがありました。
主人公は文章をずっと書いていました。
これは後でアルバムのコンセプトを見て、あ、そういうことだったんだって知ったんですが、その時は何も知らなかったので、文章をずっと書いてるんだ、やたらとずっとだな、と思っていました。
しかもスマホじゃないし、パソコンで書いているわけでもなく、なんならシャープペンシルですらなく、鉛筆で書いていたんです。
途中で鉛筆を削る描写もありました。
今の時代に鉛筆で文章を書くというのが、すごく意味が強い気がしました。
なぜ鉛筆なのか、皆さんの解釈とか見解もぜひコメントで教えてほしいです。
こう僕はライブ中にそれで映像の演出を見ていて、すごく1つ気づくことがあったんです。
スマホが一切出てこない。
これです。
タブレットも出てこない、パソコンも出てこなかった、SNSもなければ、デジタルデバイスが全く出てこないんです。
強いて言えばテレビが一瞬出てきましたけど、すぐ消していました。
現代人が毎日何時間も見ているものが、90分間のその映像には1度も出てこなかったんですよね。
その代わりに映るものがありました。
花鳥風月、空、雲、木、草、風、電車、街並み、虫、鳥。
本当に何気ない景色だけど、その1つ1つを主人公は文章にしていってるんだなということに気づくわけです。
そこで僕は思ったことがあったんです。
俺、ゆっくり空を見上げたのって最後いつだっけって。
空を見上げるなんてしなくなったなと思ったんですよね。
そして僕がめちゃくちゃ印象に残った、2曲目のシーンです。
2曲目で主人公が、目に映ったものの内容をひたすらメモにキーワードで書きまくる描写があったんです。
ゾウ(公園の遊具の)とか、なんかいろんなもの、とにかく名称を書き続けていたんです。
最初、俺何やってるんだろうなと思ったんですけど、でも最後まで見て気づいたんですよね。
あの人はちゃんと見てたんだって。
その映像の主人公は、目の前にあるものをちゃんと認識して、ちゃんと言葉にしていた、文章も文字にしていた。
私たちって今それをやらなくなったなって思ったわけです。
そしてライブの中である曲の中で、風が私を呼んでいるっていう歌詞がありますよね。
でも、普段の私たちってその風に気づいていますか。
風が私たちを呼んでいる、そんなこと考えたことありますか。
気づかないんですよ。
通知には気づくし、LINEにも気づくし、DMにも気づく。
でも風に気づかない、空に気づかない、鳥の鳴き声にも気づかない。
俺たちイヤホンしてたりするからね。
あとは「火星人」っていう曲の中で、街のとあるところの看板が火星に変えられるみたいなパロディみたいなのがありました。
でもね思ったんですよ。
あれ、看板を火星にふざけて変えたとして、現実で起こったとして気づく人ほとんどいないんじゃないかなって。
だってみんな下を向いて歩いてるんだもん、スマホ見て歩いてるんだもん。
見てるのは目の前の街じゃなくて、手の中の画面だから。
これ気づかないんだろうなって思ったんですね。
ヨルシカのライブって朗読があるじゃないですか、大体毎回。
でも今回なかったんです。
僕あの朗読パートめっちゃ好きで楽しみにしてたんですけど、今回なかったです。
でもなくてよかったんだなって僕は途中で思ったんです。
今回の朗読は、観客自身がするものだったんじゃないかなって。
今回のライブのタイトル、「一人称」っていうタイトルでしたよね。
主人公は私なんですよ。
ライブを見ている俺たち自身が私なんですよ。
だから誰かの答えを説明される必要がなかったんじゃないか。
ヨルシカ、曲だけを聴いて、背景情報などを一切入れずにライブを迎えた人間がライブ中に思ったこと。
— けんたん|最高の音楽を共有 (@Ken_tan_nk) July 29, 2026
ネタバレ注意・セトリは書いてない。
アルバムやライブのコンセプトなどを後で知った人間の感じ方を1000文字でまとめました。
間違ってても、それでいいと思える。
最高の芸術。最高でした
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↓ pic.twitter.com/wPZETxwJbv
1人1人が自分の人生に重ねて朗読劇を作ればよかったんじゃないかな、って僕はそんな風になったように感じますね。
もちろんこれが合ってる間違ってるは分かりませんけど、僕はこういう解釈をしていました。
今ってショート動画とかYouTubeとかテレビとかポッドキャストって、俺たち常に何かを耳とか目に入れ続けていますよね。
情報を浴び続けています。
でもこのライブだけは違いましたね。
なんか感じてくださいって言われているような感覚でした。
あなたの好きなように考えてください、思ってください、言葉を作ってみてください。
答えを与えられているんじゃなくて、自分で考えていいんだな、感じていいんだなって、そんな時間に僕は感じました。
人それぞれだから、抱いた感情は全然違ったと思うんです。
だからずっと楽しく笑って見て笑顔で見られた人と、すごく泣きそうになる人もいれば、なんかぼーっとしてしまった人もいると思うんです。
それでいいんじゃないかなと思いました。
ライブが終わって駅へ向かってる途中に思ったんです。
最後に電車の窓の外をぼーっと眺めてたのっていつだろうな、って。
そんな描写がたくさんありましたけど、最後に空を見上げたのって、風を感じたのって、草木を見たのっていつだっただろうな、って考えたわけです。
ヨルシカは最高の音楽ですよ。
僕は今回のアルバムめっちゃ好きで、「夏草が邪魔をする」というアルバムが大好きで、もう僕はこれを超える作品はヨルシカさん作ってくれるんだろうか、って思ってたんですけど、今回僕は本当に並ぶぐらい、なんなら「夏草が邪魔をする」よりも好きなぐらい好きな作品だったんです。
だからライブもすごい楽しみにしていて、音楽最高だったんですけど、音楽だけじゃなかったんですね。
僕たちが見失ってしまった景色に気づかせてくれた、なんかそんなライブでした。
もしかしたらこの解釈間違ってるかもしれない。
でもライブが終わった後、コンセプトを調べて、あ、そういう意味だったのかって思うより、まずは自分が何を感じたのか、そこを大切にしたいなって思いました。
予習せずに行ってよかったなって、予習せずに行くことって、僕ね結構いいなって思いました。
先入観なく見るって大事だなって思いました。
もちろん予習をして見て答え合わせをするような楽しみ方も面白いと思います。
だけど僕みたいに予習せずに見るっていうのも、これはこれでいいのかもしれないなって思いました。
そこも含めてヨルシカという作品なんじゃないかなって。
最高の芸術でしたね。
今日から少しでも、何気ない日常の景色に目を向けてみようかなって思いました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
こちらを読んでからライブを見るとまた違う見え方がするとのことで。
もし興味ある方はこちらも是非。
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