【2027話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2027.検証 ④
『次はハンペラちゃんお願いね』
「キタコレ…… アァシぎゃんこわなんだけど? ドキりまくりでマジわかんね」
どうやらおサルは人並みに恐いらしい、隣にいたシュカーラが見かねた様子でペトラに言う。
「ハンペラさんの代わりに私が先にやってみますよ」
「チャンシュカ優しみクッソ乙男…… つーか代わりに二度やってホシ…… イケソ?」
「聞いてみますね、私が二度やりますよぉ! どうでしょうっ? 師叔っ?」
こっちの幼馴染組は割と普通に仲良しだったな。
折り返すペトラの声は厳しさと申し訳無さに少しのやっかみが含まれている。※主観です
『あーシュカーラは後で頼むわ! 『鑑定』したんだけどアンタ何か変に高い数値があんのよねー、FPとか言うの! まずはハンペラちゃんでっ、ゴメンだけど』
「FP? 何ですかね?」
『フンボルトペンギンかしら?』
「フルーツパフェかも知れんぞな、みほ?」
「いやそれだったらサンデーでしょ、英仏混合って……」
ファイナンシャルプランナーじゃね? ってかそんなにビビッて無いだろ、ハンペラ……
「しゃーなし、とりまやるわ」
ほら、結構乗り気じゃん。
案の定スタスタと鏡面に近付くハンペラ、元が霊長類ベースなだけに確かな足取りだ。
鏡面前で立ち止まり、一度だけ振り返って仲間達の顔を回し見たハンペラの表情は何とも表し難い物であった。
顔中の部品、目鼻口眉を力一杯中心に寄せ、ほうれい線から眉間、額、鼻筋の不自然な皺までがくっきりと浮き出してとっても酸っぱそう、且つ、悲しげ、いや、いと儚げで頼りない表情である。
そのまま、一転虚脱した震える手を少しだけ後方に向けて振る、恐らくシュカーラに向けてであろう。
再び踵を返し、上げた手を鏡面へと近付けた時、静かに見守っていた後方から大きな叫びが響く。
「駄目だっ! アグネスっ止めるんだっ!」
「へ? あんだって?」
顔だけ振り返ったアグネスお猿ハンペラの手はしっかり鏡面に押し付けられていた。
『…………』
そしてレオニードの時と同じく無言のしすさん。
「なになになーに? 触っちゃ駄目だったん、チャンシュカ?」
如何にも心細気で所在無さそうに煽っておいてからの盛大な梯子外し、流石はハンペラ、一筋縄ではいかないお猿だ。
叫びと共に走り出していたシュカーラは今更引っ込みがつかない感じで、取り敢えずジョギング的に彼女の元まで駆けた、何の曲とも判別出来ない口笛とかを吹きながらだ、何故だろう見ていて息苦しい。
自分の横まで来た幼馴染にハンペラは問いを繰り返す。
「スマンスマン、時すでにオスシじゃんね? ゴメソ! でも何が無理なり?」
やめてやれ、ほっとけばそのまま帰るだろうから。
取り敢えず口笛だけ中止したシュカーラはそっぽを向きながら不自然そのものなままで返す。
「いや、別に」
それはおかしいだろ? 止めといてわざわざジョギングまでして来たんだから…… せめて勘違い位は言っとかないと!
背後から外野が言いたい様に言う。
『愛だねルッカ、幼馴染の偽り無き愛だよコレ?』
『レオ…… 余はそっち関連ノンケだからな、念の為……』
こーゆー確認は大切だ、何度でも繰り返した方が安心だろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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