【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1302.豚猪
空中に向けてブレスを吐き終えたギレスラは、再び地面に肉薄してから少しだけ上昇してダソス・ダロスに身を寄せた。
近付いた地面には先程持ち上げた満タンの皮袋がファサリと落ちる。
流れるような動作でそれを拾ったぺトラは牙に掛けて一振りし、袋を広げると、既に自ら持ち上げた顎の下で血抜きを始めているレイブの斜め後ろに立てて設置をする。
チラリと横目で確認したレイブも、空いている片手一本と片足を使い、血で満たされた皮袋をタイミングを図って器用に用意された空の袋と交換をした。
同じことを繰り返したレイブは、顎から抜き出した血が、六袋目を満たそうとした時、初めて言葉を声に出す。
「良し、こんな所だろう! ペトラ、回復を頼む、ゆっくりプチヒールだぞ」
『了解! 『微回復』』
「ギレスラ! 血の処理を頼む、焼き洩らすなよ!」
『承知したぞ、任せておけい』
ギレスラが皮袋を掴んで飛び立つと、ペトラが発していた淡いピンクの光が濃さを増した。
恐らく、回復の度合いを計り、『微回復』から通常の『回復』に変更したのでは無いかと想像できる。
光に包まれたダソス・ダロスは呼吸が安定したようで、静かに寝息を立て始めた。
その様子を見届けたレイブは、この段で初めて緊張を解き、安堵の吐息とともにいつも通りの話し方で振り返る。
「ふぅ~、何とか間に合ったみたいだぞぉ、爆ぜる直前だったぜ? やばかったな、おい」
「あ、ああ、お疲れ様、です?」
話し掛けられたシュカーラは何と返して良いのか戸惑っているようだ。
他の獣人たちはそれぞれに、喜びの声を上げ、表情に安堵を浮かべ、今見た施術に感心をどよめかせ、こちらも漸く平常心を取り戻しているようだ。
「お疲れ様! アンタ達って淒いのね、レイブ!」
言いながら笑顔で近付こうとしたガトに対し、掌を向けたレイブが大きめの声で言う。
「おっと、まだこっちは来ちゃだめだ! 悪魔入りのお前なら大丈夫かも知れんが、念の為、な?」
「え?」
「よいしょっ! ペトラ、良いかな?」
『問題なしよ! ブヒッ!』
「ええぇぇっ!」
ガトが馬鹿みたいに驚いてしまったのも無理は無い。
なんと、レイブは寝息を立てているダソス・ダロスを両手で持ち上げ、未だ回復スキルを発動中のペトラの頭に乗せてしまったのだ。
と表現してもサイズ的な不自然さから伝わり難いだろうな……
そうだなあ…… 爪楊枝を箸代わりにしてマグロ一本を丸ごと掴み、横に置いてあった醤油差しの上に置いた。
こんな感じだろうか?
お判り頂けていれば良いのだが……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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