【1828話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1828.クイックリー
これどーすんだよ? 俺しらねーぞ! そんな風に思った物だが時間が経つにつれ、パダンパは掛け替え無い大切な息子になった、不思議なもんだ。
丁度その頃狙っていたアムールヒョウの娘、ルナちゃんにフられたのもタイミング的にばっちりだったのかもしれない。
いつまでも母乳を欲しがる幼稚なパダンパにシロイワヤギの後家、ユキちゃんが乳を与え続けてくれたのも幸運だった。
周囲の魔獣やドラゴン達に愛されてすくすく育った息子もいっぱしの戦士と呼ばれる様になり、西のクルン=ウラフ、大いなる森王の元へ使いとして選ばれる栄誉をも授かった。
自分は不意なリストラを言い渡されてしまったが、これからは若い者の時代だ、息子達の成長を楽しみに余生を送るのも悪く無いかもしれないな? 孫とかチョー楽しみ♪
そんな息子の遥か頭上を回転しながら飛び越えつつ、レオニードは暫らくの間浸っていた走馬灯から正気に戻った。
――――何故、こうなったのだったか? 痛っ、背中が…… はっ、そうかっ!
直前の記憶を瞬時に取り戻したレオニードは思った、飛ばされながらだ。
――――確かレイブ殿、いや、弟のレイブと話していたんだったな…… 背後から気が狂った黒豚がダッシュを始めた足音が響いてぇ…… はうっ、明確に思い出したぞっ!
では、勃発した出来事、そのあらましを私、観察者が丁寧、かつ、予断を交えずありのままにご説明する事としようではないか。
ペトラがダッシュする爆音を背後に感じながら、死を予感したレオニードの姿は激変した。
元々、と言うより、グルグル習得前の頭でっかちで下半身ガリガリな貧弱極まり無いヨロヨロの夜虎状態に戻ってしまったのだ。
自分がペトラから受けた魔力の直接注入、若しくはギレスラがペトラに対して施したブレスでの魔力譲渡を期待していたレオニードはメッチャ早口で聞くしかなかった。
『は? 何これ?』
レイブもつられて早口で対する。
「何って魔力を吸収して元に戻したんだが?」
目を剥いて返すレオニードの背後、地響きは順調に近付きつつある、自然早口は更に加速されていく。
『いや入れてよ! 強化したいんだからさっ! 減らしてどーすんのっ?』
「あー、そっちかぁ」
自らの失態を恥じているのか、バツが悪そうな表情で視線を逸らし頬をポリポリやっている義弟にレオニードの滑舌は限界を突破する。
『ばっ! アレほらっ急いでっ! 早っ! ほぁっ、くぁwせdrftgyふじこlpっ!』
「俺、出来ないんだよ…… ゴメ」
『は? ニ゛ャンッ!』
そう、レイブが出来るのは吸収だけ、両方出来る優秀な弟妹とは違うのだ。
料理、ヒーラー、過去生での豊富な記憶、更には科目類別の広範な知識、取り分け優秀な妹のぶちかましはレオニードの背中に直撃し、著しくバランスを欠いた巨体を軽々と跳ね飛ばしたのである。
そして前述の死の覚悟、からの走馬灯、〆の空中遊泳に繋がった、そーゆー事なのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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