【2078話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2078.綻びの残滓
『まっ、そんな便利な世の中も長続きしなかったのよ? 基本となる社会が魔力災害で壊れちゃったからね』
「へーそうなんすか」
「なんか勿体ないですよね?」
『いざ危機的状況になったらね、カネって食べれないし服みたいに着る事も出来ない、当然雨露も凌げずずぶ濡れじゃない? あっと言う間に破綻したらしいわよ』
『うむ、その上、頼りにしていた養殖の食い物、動物や植物、魚類に菌類まで、一気にモンスター化して逆に襲い掛かって来たのだからな、ひとたまりも無かったのだ』
「はあ、なるほど」
「呆気ない物ですね」
『うむ…… そんな感じで破綻してしまったカネ至上主義の世界だったが、その最盛に活躍したのがさっき言った従順で真面目な働き手、だったと言う訳なのだ』
「なるほど使い易いですもんね」
「カネに使われているとも言えますよね」
『そうね、カネを欲しがってる癖に折角手に入れたカネは笑顔で使っちゃうのよ? カネが無くなる事が何よりも恐いから指導者達にとって都合良く働かせ続けられるのよね』
「うーん、キリが無いんですね」
「誰か気が付かなかったんですかね? 何か事が起こったらすぐぶっ壊れる仕組みだって」
『気付かれない様にしてたんじゃない? 指導者達が! そもそもこのカネって物を発行していたのが指導者達だったって話しだし』
「え、それって!」
「生殺与奪の権、ですよね?」
『カネが無ければ生きていけない仕組みを作っておいて、自分達だけがカネを発行できる様にした訳なのだ…… 自分たちに都合が良いルールに従うなら生かしてやる、余計な事を考えずに言う事を聞けって事なのだ』
「うわあ」
「奴隷みたいですね……」
『実際、奴隷とか呼ばれてもいたみたいよ? 社畜とかね』
「…………酷ぇ」
「……グスッ」
『そんな中、究極の働き手、プロ中のプロが生まれたと言われているのだ』
「プロ中のプロ、ですか?」
「ケっ! 奴隷中の奴隷じゃないですかっ!」
『まあね、でも仕事は凄く出来たんだって! 一切の私情を断って自分の役目にのみ邁進する彼等を当時のニンゲン達は畏敬を持って呼んだそうよ』
「え」
「な、何てですか?」
『機械、って』
「え、機械?」
「しすさん、じゃないですか……」
『まあ機械だけでは無くエーアイとかロボットとかも呼んだそうなのだが、総じてこのプロ中のプロ、究極の職業人とも呼ばれる種類のニンゲンはこうも表現されていたそうなのだ』
「そ、それは?」
「……」(ゴクリ)
『機械と呼ばれていたそうなのだ』
「ええっ!」
「そ、それって!」
『そう、まず間違いなく魔神と同じ語源から来ているわね』
『うむ』
ワナワナしているミロンとブロル、点と点が結ばれ線を成し、重なり合った線が面を映し出す、そんな感じの表情をしている、素直で朴訥な原始人らしい顔だ、可哀想に……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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