【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1684.観察者の所見
狂信者が精神や魂、それに基づく日常生活の中で自分の軸に歪で未熟、独りよがりな勘違いに基づく奇行を行う事のタチの悪さや、周囲に与える迷惑や気持ち悪さについてはこれまでの観察で幾度と無くご覧頂いて来た筈だ。
然しながら、これまで狂信者と篤信で敬虔な正しき信徒との差異について言及した事は無かった。
何故ならその審判が容易で無いからだ。
宗教、宗派、判断する者の価値観の優先度、心に描く希望や屈託の有り様、その日の天気や履物の具合、大小様々な要因で簡単に覆る場合が多い、それが目に見えぬ神を奉じる形無き真心を裁断する行為に他ならぬ人が為す愚行だからだ、大概は間違う事になる。
そもそも誰がどの神をどれ位の知識でどんな風に習熟しているか、んな事は優劣とか立派だとかましてやどれが正しくてどれが間違いだとかの尺度になる物では無い。
あくまでも私、観察者の個人的な意見に過ぎないが、宗教の正否を他所と競ったり、ちょっと解釈が違う位で異端だ何だと騒いでみたり、果ては同じコミュニティ内であいつは間違っているだのこいつの信仰は偽者でござるだの端から見ればどーでも良い事ですったもんだ、こーなって来ると信仰が狂ったな、って事で狂信者の括りにしたりしている。
どんな神か仏か精霊か御子か祖霊か、はたまたメザシか綺麗な石とかを奉じているのかは知らないが、多分、争い合う信徒の姿を嬉しそうに眺める存在は神の類では無いだろう。
それは間違い無く悪だ、それも本観察で言う悪魔とかではなく、もっと低俗で下卑た怨霊や悪霊、化け物や妖怪、疫病とか毒虫に分類した方が近いのでは無かろうか?
ハミルカルも早く気がついて欲い物だ…… 信仰とは誰かと比べたり、ましてや他者を出し抜いてほくそ笑む事を目的にする物では無い事を。
残念ながら声は届かない、一方通行の観察故だ、無念……
まあこんな事を言っていられるのも私自身の信徒達が賢明なお陰だな。
ウチの場合は卓越した求道心が際立っている以外は皆大人しい物だ、争いとかはまるで無縁で人畜無害、チョイチョイ人助けなんかもしている人格者揃いなのだ。
魔女とか悪魔憑き、邪教徒とか難癖つけられて火炙りなんかされたりしていたけど、それはあっち側が狭量で臆病だっただけでこっち側の問題では無いだろう、可哀想なだけだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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