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【1907話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

1907.KATAKORI

 さて、そんなバリエーションに富んだ飛竜達が絶賛する中、ギレスラのアクロバットは終わりを迎える。
 遂に? 逆である。
 内包している魔神アスタロト由来の回復力は、飛んでいる内にボロボロだった頚骨を再生させたのである。

『ううーん…… む? ここは? うおぉあぁーっ!』

 ボキッ! メキョメキョ、バキィッ!

『グアアァァーッ!』

 目覚めた瞬間、グラムランドの鼻先を高速で飛んでいる最中だったギレスラは慌てて両の翼を立て、急停止を試みたのである。
 案の定砕け散る両翼の付け根と肩甲骨、哀れ墜落し始めるギレスラを掴んだ力強い腕は竜王グラムランドの物であった。

 重低音で力強く、尊大でこれまで以上に勝ちを確信した声音が轟く。

『クァッハッハッハッハーァッ! 小虫の如くうるさく飛びまとわり付くのはもう終いか? ならば己の脆弱さを噛み締めながら死ぬが良い、クァッハッハッハーァ!』

 乱暴極まり無い言い口だが、客観的に見れば放置して置けば墜落して勝手に死ぬ所を助けた形にしかなっていない、ツンデレなのか?

『クソッ! 放せぇっ! グアァっ、と、突然の痛みが背中から肩にぃっ! こ、これが肩こりなのかぁっ!』

 延命されたギレスラは言葉通りの取り方しか出来ていない残念なドラゴンである。
 肩こり所か千切れ掛けている翼を傷つけない為か、掴んだ拳をアマ握りにしているグラムランドは悪そうな口調のままで続ける。

『肩こりだと? グハハハこいつは傑作! 愚かな小者には己の置かれた立場すら理解出来ぬと見えるな! 滑稽滑稽っ♪ このまま握り潰すは容易! しかし惨めで哀れな貴様に今一度チャンスをくれてやろう! これまでの無礼を詫びるのならば此度だけは見逃してくれようでは無いかっ! ほれ、みすぼらしく頭を下げて命乞いをするが良いぞ! ほれほれぇ~♪』

『ぐぬぬぅ~、か、肩こりさえ無ければぁ~』

 やはり優しいグラムランドに殺る気は無い、ついでにギレスラに肩こりの知見も無い。
 なんだコレ? ごっこ遊びだったのか?

 私、観察者がそんな疑念を抱くと同時にグラムランドの足元から再びぺトラの声が響く、どこか自信に溢れた声音である。

『ふんっ、勝ち誇るのは早いわよ! アンタの命こそ風前の灯、なんだからっ!』

『豚か……』

 一瞥いちべつするグラムランドに豚の言葉は続く。

『ギレスラお兄ちゃんが時間を稼いでくれたお蔭でね、アンタの体はしっかりと調べさせて貰ったわ! 心臓は首の根元、中心にあるのよね? その下が肝臓、そして胃…… アタシの『魅了酒作成クリエイトミード』ならどこでも致死性のアルコールを醸造する事が出来るんだからっ! 肝疾患や膵炎すいえんでこの先一生苦しみたくは無いんじゃないのっ?』

『何だとっ! ふんっ豚め、そんな脅しやハッタリが通用するとでも思っているのかっ?』

『そう…… だったら苦しめば良いわ! 残った寿命の全てをイライラしたり手足の震えでバタバタしたり不規則な睡眠や突然の吐き気に費やすのね! 脳まで萎縮しなさいっ、『魅了酒作成クリエイトミード』っ!』



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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