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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1246.相互理解


 森の中を北上する魔術師及び緑の魔王は、快適な旅、その素晴らしさを満喫していた。
 テューポーンが魔王であり神だと知った獣人たちはそれはそれは甲斐甲斐しい気配りを見せ、下にも置かぬ扱いに終始していたからである。

 具体的にはレイブ達が歩く道に先行してゴミや木の枝を片付ける事は勿論、手持ちだったらしい荷物を枯渇させる勢いで、干し果実や木の実、更に貴重だろう虫の幼虫なんかも惜しみなく饗応に差し出し続けていたのである。

『ふーん、じゃあアンタ天井にぶら下がったり壁をチョロチョロしたり出来るわけね、淒じゃない!』

 ペトラの極めて上からな言葉に頷いているのはゲッコータイプのリーダー、ステナ(♀)である。

『いやいや、虹色の鱗も味わい深くて良いではないか、サンビームと呼ぶのだったかな?』

「きょ、恐縮です」

『そう畏まるでない、それよりもお前のってやっぱり二つに分かれてるのか? んで二十時間以上掛かるんだよな? その、繁殖行動? であろ?』

「ちょっ! 勘弁して下さいよ! ほとんどニンゲンなんですってば!」

『なんだつまらん…… 後でちょっと見せてくれよ、男同士だし良いだろ?』

「えーマジですかー? まあ、良いですけど」

 ギレスラと語り合っているのはヘビタイプのこちらもリーダー、シュカーラ(♂)だ。
 なにやらシモ関連の話題で盛り上がっているようだが彼は未だ知らない、ギレスラがカタボラとの同性愛疑惑を抱かれている事を…… シュカーラピンチっ!

 神であるバッタのテューポーンを頭上に乗せたレイブは、ミロンとブロルを脇に侍らせて先頭を歩きながら聞く。

「と言う事は、この森の中にはモンスターがいない? だけじゃなくて魔力災害すらも起こり得ないって事なのか? そりゃ一体どんなからくりなんだよ?」 

「からくりと言うかスキルなんですよ、始祖である父が従えていた巨大な魔獣、ジロー様とユイ様と呼ばれているんですが、そのジロー様のスキルで結界が張られているんです」

 澱み無く答えたブロルにとっては当たり前の事なのだろう、至極当然な顔つきである。
 一方のレイブは首を傾げて未だハテナ顔のままで呟く。

「結界、か…… 西のサリトでシパイが張っている感じのやつと同じかなぁ? にしても、ここに踏み込んだ時に何も感じなかったが…… はてな?」

 これに答えるのはミロンの声であったが、こちらもブロル同様里の案内でもする様な気さくな言い口である。

「入る分には誰でも入れるんですよ、ニンゲンや魔獣、竜だけじゃなくてモンスターでも野獣でも自由自在なんです」

「ん? それって結界か?」

 レイブの疑問は当然だろう。
 誰でも入れる、それこそこの時代の敵と呼んで差し支えないモンスターまで自由に入れるのならば、物の役には立たない、結界の用を為していないしその存在自体も怪しくさえ聞こえる。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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