【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1702.たなぼた?
「で、今夜は一体何の用で来たのよ? 何か理由があるんでしょ?」
カーミラはここ一番、そんな感じで数歩進み出て言葉を返す。
「じ、実は昼間、バアル様が何やら憂いていらっしゃる様子を拝見した物ですから――――」
「ああ、見てたのね」
――――それで慰めに来たとでも? このサタナキアともあろう者が、はぁ、随分舐められたものね…… まあ碌な芸も出来ないだろうけど、一応、聞くだけは聞いてやろうじゃない
「それで?」
「はい! 若しかして私にお言い付けになった仲間集めの首尾をお待ちになっているのかと思いまして…… ご説明に」
「っ! な、仲間っ? それって若しかして若しかするとアタシの配下になるとかぁ、そーゆー? まさか、ねぇ?」
「え? そうですけど……」
「マジ?」
「はい、錫のお人形になって暫らくした夜、美しい女神様を遣わされてお指図下さいましたよね、仲間を探す様に……」
サタナキアは思う。
――――女神? 誰だろ…… まあ、んな事はどーだって良いわ! 五百年もの長期間に集めた仲間、でしょ? 期待出来るじゃ無いの、この娘! ちょっと小便臭いけど一気に評価が上がるわねっ! うん! 結果次第では来るべき軍団編成では将軍、ううん、副将とか任せられるかも知れないわっ!
内心の小躍りを悟られない様に、努めて平静を保ちつつ先を促すサタナキア。
「うん、それで? 首尾は?」
「は、はいっ! 何とか二人見つけ出しましたっ!」
「は? 二人? たったの、二人なの?」
「はい、すみません……」
サタナキアは再び思う。
――――何よコイツ! 全然使えないじゃないのっ! はぁ~、やっぱり所詮は小娘ね…… こりゃ下っ端、最下層の兵卒決定かな? あーガッカリだわっ!
「あーあ、二人ねー、そー二人だけ、かぁ~、はぁ~あぁ~」
多くを要さずに思いを伝えるサタナキア、部下の努力を労う所かあからさまに失望を出している、結果重視の実力主義な一面が垣間見える、流石は悪の中の悪、大したブラックぶりじゃないか。
「あ、でも二人とも部下は沢山います! それぞれ数百位は率いているんですけど……」
「えっ!」
三度思うサタナキア。
――――す、数百も? 軍勢としては今一つ物足りないけどぉ…… いや戦いとかはバアルやアスタロトの手下に任せれば良いわよね? アタシの近くに置いて召し使ったり宮殿の警護とかさせるには充分な数じゃないっ! はあ~、この娘、一目見た時から何か違うっ! 稀有な物を感じるっ! そー思っていたのよぉ! こりゃ幹部かな? うん、大幹部よね♪
「なるほど、流石ね! アタシが思った通りの見事な働きだわ! 良くぞアタシの意図を正確に汲み取ったわね! 期待していた甲斐がありました! さぞ苦労した事でしょう、お疲れ様でしたね」
後半の妙に寛容な訳知り風味への切り替え、ここら辺に偶像神アイドルの素養を感じざるを得ない、素晴らしい反応速度である。
狙いは過たれる事無く、カーミラは恐縮して深い礼を持って返している、これは当時の貴族社会では大変珍しい事である。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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