【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1723.ポロッポー
笑顔で頷き合った後、サタンはヨハンから差し出されたエンブレムから嘴を引き千切ると小さな魔核をそこに重ねた。
一瞬の後、光と共に姿を表した小鳥は恭しく礼をしながら口上を述べる。
「感謝しますバアル様、貴女様に永遠の忠誠を誓います、あ、チュンチュン」
「あれ? 妾?」
「カナリアじゃ無い? ですね」
「おかしいわね、妾……」
出て来た小鳥はカナリアとは似ても似つかない、黒灰色の地味な鳥だったのである。
「それはフィンチ、所謂スズメの仲間、ですねポロッポー」
「む? 妾!」
「チュチュン?」
「何者ですかっ!」
その声は、薄暗い尖塔にたった一つだけある小さな窓から唐突に投げ掛けられた。
明かり取りやデザイン性、景色を楽しむ為でも無い、転落防止を重視して換気の用だけに設けられた、穴と表現した方がしっくり来る場所、当然サイズ的に、いや無駄に聳えさせた高度的にも一般人が気楽に覗き込んで声を掛けて来れる場所ではない。
声の主は当然人間では無かった。
ヨハンの問いに答えて曰く、
「見ての通り私は通りすがりの旅の鳩ですが? ポロッポロッ」
だそうだ。
「なるほど旅の……」
坊ちゃん育ちで生来素直なヨハンは度重なる不思議体験でかなり麻痺していた、何故なら鳩はあまり人語を話したりしないからである。
一方、ここ九年しか社会経験が無いこちらも世間知らずなサタナキアは、腕を組んで無言のままジッと成り行きを見守っている、少しは成長しているらしい。
ヴァンパイアの三人は怪訝な顔を見合わせて部屋の反対側へと後退りしたりしている、どうやらここの領主と彼等の主人バアル(勘違い)に全てを押し付け、いや、任せる気らしい。
こちらサイドが黙っている事を許容と判断したのか、鳩は窓辺から室内に飛び降りながら言葉を続ける。
「実は旅の途中で吹雪に遭遇して難儀しておりますポロ、どうか哀れと思し召し今晩一晩お泊め下さいませんか? ポロッポー」
ん? 窓から見える空は晴れ渡って見えるが? 当然まだ真昼間、夜ではない。
「吹雪に! おおそれはお困りでしょう、我が家で良ければどうぞご逗留下さい」
ヨハン…… しっかりしろよ……
「では改めて、お邪魔しますポロ♪ ほー、にしても、これは……」
鳩は興味深そうに一同を見回してから言葉を続ける。
「随分珍しい組み合わせですよねぇ? レッサーが三匹、いや四匹、ですか? それもほぼ半妖? そして位階も特性もバラッバラな魔核が七つ、いや八つ? 更に魔王種…… しかも結構上位レベルが一柱、ねぇ…… 何ですかコレ? 若しかして新たな勢力でも作るつもり? ですかね? ポロロォ? ナニ? 叛乱とか? ポロッポロ」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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