【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1161.ミョルニル
グフトマは派手な小槌を見せながら答える。
「そ、これは『打ち出の小槌』、太古の昔、真なる聖女様にお仕えし天空に赴いた女神、ゲルド様の残されたアーティファクト、別名『巨人化の小槌』さ♪ 今はこの穴の中で行動しやすいサイズ、小さくなる効果しかないけどね、便利だろ♪」
「へー、これがアーティファクトかー」
物珍し気にグフトマが手に持った小槌を覗き込むレイブ。
この旅のもう一つの目的、アーティファクト探しに通じそうなアイテムの出現に目をキラキラさせている。
その様子を見たグフトマは、どこか誇らしそうに小槌の説明を重ねる。
「元々は短時間だけど対象の生き物を巨大化させる道具だったんだ、今はえっと、ベクトル反転? とか言う効果で小さくするだけだけどね、それでも大した代物だと思うぞ」
レイブは派手な装飾を摘みながら感嘆の声だ。
「うーん、いやいや今の効果でも凄いんじゃない? ほら、モンスターとか小さくしてから狩れば楽勝じゃないの! 食糧問題とか即解決なのでは?」
なるほど、そりゃそうだ。
名案っぽい提案だと思われたがグフトマの表情は晴れなかった。
「あー、残念ながらコレって隠し穴の中だけ、限定効果なんだよー、ゲルド様からスキルを受け継いだ長老の魔力で動いているからねー、クラックから出たらお前達のサイズも元通り、当然クラックの外では使えないんだよ」
「あーそーゆー」
中々上手い話は無いらしい……
『鬼神様、ならわし通り、お客様は例外なく長老にお目通りをして頂かなければなりませんよ』
ラタトスクのパイロが声を掛けてきたが、どうやら彼等は元々のサイズのままらしい。
「ああ判っているよ、レイブ、まずは長老に会ってくれ、その後、ゴブリンを見せよう」
「判りましたお爺ちゃ、太師匠」
「じゃあ、誰かレイブを乗せてあげて…… 必要ないかな」
『乗られますか?』
一応背を見せてくるパイロに首を振ったレイブはペトラの背に飛び乗り、その横でギレスラは翼を広げて羽ばたいてみせる。
その姿に満足そうに頷いたグフトマは、パイロの背に跨ると悪戯な笑みを浮かべて言う。
「じゃあ遅れるなよ、飛ばせパイロ! ロッケンローっ! ひゃっほぉーっ!」
「「「「ひゃっほーっ!」」」」
様々なラタトスクの背に乗ってグフトマの後ろを追いかけるホブゴブリン達。
リス独特の上下運動を、まるで熟練のロデオ名人の様に乗りこなすグフトマの姿、レイブの目にはどこか活き活きとした生命の喜びに溢れて映って見えたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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