【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1458.数秒の差
納得の声を揃える弟妹を他所にレイブは想像を働かせていた。
記憶に残るアスタロトの桁違いに自信満々な言動にオリジナルだった頃のテューポーンの巨大な勇姿、魔力の固まりだと感じた鋼の自動機械タロースの存在、そして当たり前の様に見ただけのスキルを何でも模倣できるスタイルグンバツな幼馴染のチート過ぎる能力。
そういや亜神上がりの太師匠グフトマにも組み手で一手も入れられなかったし、そもそも死んだり生き返ったりを普通に受け入れている相手を倒すとか不可能な気もする。
アウゲイアスの爺、ヤマネは戦闘力的には大した事が無さそうではあったが、どこか不気味なムードはバッチリ、迫力満点だった筈だ、何と無く勝てそうも無い気がする、と言うか老人とは戦いたくない。
爺ヤマネ以外のメンバーと自分達が戦った場合はどうだろうか?
改めて規格外の化け物達を仮想敵とした場合、やんちゃでカワイイだけのドラゴンと、賢くてカワイイだけの豚猪、それに博識で努力家、健気で冷静沈着、眉目秀麗で頼り甲斐があり、知恵がまわる割りに人情に厚く、誠実さと快活な朗らかさだけが取り柄の自分では、どうやっても勝てそうも無い事が手に取るように理解出来てしまったのである。
――――なるほど、悪魔入り、それも俺達のアスタさんみたいな半端者じゃない奴相手だとどうやっても勝てそうに無いわなー、んでも、俺だけはちょっとだけ? 一、二秒長く耐えられるのか? 意味無いよなー…… いや、いやいやいや! 意味が有るか無いかはその情報や現状を使う側の能力次第じゃないかっ! 考えるんだレイブ、この何故か与えられた数秒を最も効果的に使う方法をぉ………… はっ、そ、そうだっ!
「確かに俺達は子羊に過ぎない脆弱な存在かもしれない、それも生まれたてほかほか、まだ胎盤に包まれたままで肺から羊水をゲボゲボ吐き出している最中の呼吸も覚束ないレベルの無力な弱者なのかも知れない…… だけどなっ!」
『レイブ?』
『お兄ちゃん』(ゴクリ)
「なんだい、レイブ君?」
レイブは無意味に胸を張り反らし、目力を強め精一杯のキメ顔を意識したままで叫ぶ。
「一秒? 二秒? 俺が長生きするだってぇ? んな訳あるかっ! 俺よりギレスラやペトラが先に逝く事は無いぜ? 何故ならこいつ等の前に既に俺が戦って死んでいるだろうからな」
『レイブっ!』
『れ、レイブお兄ちゃんっ!』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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