【1847話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1847.至高のグルグル
目の前には自分を助ける為に命懸けでグルグル中のレイブの背があるのだ、流石にこれまでの理屈っぽさを他所に捨て去ったレオニードは息子達と声を揃えて必死の応援を始めた。
その姿にチラリと目をやったレイブは勇気凛々、一層激しく声を張り上げる。
「おーおっほんっ! グルグルグルグルっ!」
『っ! あ、あー! やられたーっ!』
『おおっ!』
応援のお蔭か、レイブの声が響くと同時に、これまで押し合う力を拮抗させていたペトラは大きくもんどり打って後方へ飛び退いた、いや、力ずくで転がされたのだろう。
直前にレイブが意味有り気に片目を瞑った気もするが、きっとゴミでも入ったのでは無かろうか、きっとそうだ。
何にせよ、命を救われただけでなく、自分の何倍もある巨大な魔獣をちっぽけなニンゲンが吹き飛ばしたのを見せ付けられたレオニードは驚きとも感心ともとれる叫びを上げたのである。
レイブは背を向けたまま言う。
「鍛え抜いたグルグルの前では体のデカさ等なんの意味も無さぬ……」
『おおおぉぉっ!』
感嘆の叫びを上げるレオニードをゆっくりと振り返りながら言葉は続く。
「そして磨き上げられ研ぎ澄まされたグルグルは他者の心すら惹き付ける、見よっ!」
『え?』
振り返って向き直ったレイブの横には首元に抱き付くギレスラと両の腰にはミロンとブロル、足元には後ろから腕を回して喉を鳴らすパダンパの猫なで声まで聞こえる。
『レイブゥ、格好良かったのだぁ~』
「一生付いていきます、我が君」
「もうっ、もう好きにしてっ!」
『ゴロゴロニャーン♪ ゴロニャンっす♪』
「ほらな」
『おおおおおおぉぉぉぉっ!』
レオニードの叫びは更にボリューム感を増すが、レイブの声は淡々としたまま続けられる。
「更に思いも寄らぬ幸運が」
『あっ! レイブお兄ちゃんっ! 背嚢の奥に干し肉の塊がっ! あれ? その横にはある筈の無い蜂蜜までぇっ!』
「ほらな」
『お? おおおおおおぉぉぉぉぉっ!』
遂今しがた吹っ飛ばされて、痛みに喘いでいて然るべき豚猪、ペトラは一行の生命線、背嚢の残量を調べていたらしい…… そんな事もあろう、なにせ未踏の荒野なのだ、ここは。
多少疑問っぽい声も足されたレオニードだがレイブの声はお構い無しだ。
「更に更に、神の恩寵としか言えない奇跡まで」
『は? 神?』
『ジジジーッ!』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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