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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1147.分類階級


むごい事はお止めなさい、他者に強いた無体は皆さん自身に戻ってくる…… ご存じないですかね? 因果応報と言う言葉を』

「むっ?」

『レイブ、出っ歯だぞ』

『のこのこ戻ってきたわよ、この齧歯類げっしるい!』

 類別で分けるにしてももくでは乱暴すぎるのでは? そう思われるかもしれない。
 しかしラタトスクのパイロ配下は複数の科で構成されていた筈である、リス科が多かったがあからさまなネズミのたぐいも少なくなかった、其れゆえのもく、又は類なのだろう、流石はペトラだ、賢いチョイスと言えるだろう。

 その事を理解しているのか、リス科のパイロは分類方法には言及しなかった。

『さて、ホブゴブリンの皆さんを解放して頂きましょうか、さもなくば痛い思いをする事になりますよ』

 レイブは小さなリスに対して威圧的かつ挑発的に返す、少し格好悪くもある。

「痛い思い? お前がかぁ? ケラケラケラ」

 ラタトスクのパイロは両手を上に上げて肩をすくめながら答える。

『やれやれ、魔力で可笑しくなったニンゲンには理解出来ないのでしょうね、哀れです…… 私がなんの手も打たずにこの場に戻ってきたと思っているとは、いやはや』

「何っ?」

『仕方ありませんね、少し痛い思いをしていただきましょう! 先生っ! お願いします、先生っ、先生ーっ!』

「先生、だと……」

 やけに自信満々に言い放ったラタトスクの言葉にレイブは脳内で分析を始める。

――――先生? 一般的には徒弟や生徒に対して指導的な立場に有る者をさす言葉だ…… しかしっ! 当事者間やその身内なら兎も角、部外者である俺たちの前で尊称である『先生』を使う事は、礼儀の初歩を知っている者であれば決してしない筈…… 身贔屓みびいきほど恥ずかしい事は無いからな! と言う事はあっちか? 何かに秀でていたり特殊な技術や知識を持った存在に敬意を込めて呼ぶ場合の『先生』の方だろうな、なるほど…… 痛い思いって事は強者、戦闘にける実力者、そう類推できる

 考えが纏まると表情を引き締め、周囲に対して警戒をあらわにしたレイブに対して、五感に優れたギレスラが声を掛ける。

『レイブっ! 正面の岩壁から何か出てくるぞっ! 出っ歯の横だっ!』

「っ!」

 ギレスラの言葉に岩壁を見つめるレイブの視界には、滑らかに削り上げられた岩の表面から、ヌルリと染み出すように姿を顕す不思議な人影が映ったのである。

 ペトラが悲鳴の様に叫ぶ。

『レイブお兄ちゃん岩から出てきたわよ! 霊長類に見えるけど…… ううん、あれは間違いなく霊長類だわ、それもヒト科よ! 恐らくヒト属、しかしたらヒト種かもしれないわよっ!』

 丁寧な説明だ、要するにニンゲンっぽい、そう言いたいのだろう。
 そんな短い時間経過の間に、ニンゲンっぽい存在、先生とやらは全身を岩壁からすっかり露出させ切り、五体投地中のホブゴブリン達を挟んでレイブに相対していた。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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