【1818話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1818.生きていたのか
『ひ、ひいぃっ!』
恐れ戦くレオニードに更なる恐怖が降り掛かる、レイブの周囲に浮かび上がっていた分身的な影が徐々に姿を明確に、つまり近付いて来たのだ。
『うわぁっ! う? 嘘だろ…… パダンパ、お前なのか?』
浮かび上がったのは息子パダンパと仲間たち、竜と豚、バッタに逞しい魔獣っぽい狼と虎の姿であった。
『お、おおおっ、こんなに美しくマトモな姿になってぇ…… 凛々しい虎、そのものじゃないかぁっ!』
『いや親父、それミロンだからな?』
『あ、ああ、そっか…… グフン、相変わらずだな、えっと、なんだ? お前も迷って出たのか?』
『違ぇーよ!』
『違う? 何が、だ?』
確かに、何がどう違うのかちっとも判らん。
迷い出て来たとしか思えない亡者の中心、所謂センターに陣取ったパダンパは堂々とした風情で自らの父親に答える。
『迷い出る事は不可能っ! 何故なら我等、百頭の魔、テューポーンとその一味は誰独りっ! 死んでいなかったからであるっ!』
「ワンッ!」 「ニャーッ!」 『ジージジッ!』
うん、だろうな…… 何か最初からわざとらしかったし、なんだったらお前等四匹の死に方が唐突過ぎてイマイチ感情移入出来なかったからなぁ。
私、観察者と同様、一部始終を観察していたレオニード父さんとてそこら辺は充分承知している事だろう、聞いてみよう。
『う、嘘だろう…… 生きて…… し、芝居だったのかぁっ!』
あれ? 親父は疑いナッシング? 素直だね、美徳かも知れないよ。
どちらかと言えばワル格好良くてオラついてさえ見える容姿と違い、ピュアで美しく綺麗な心の持ち主であるレオニードに漆黒の豚猪が言葉を返したが、その姿はパンパン、今にも爆ぜそうな感じで膨れ捲っていた。
『芝居って何よっ! アタシ達だってやりたくてやった訳じゃないんだからねっ!』
横からは巨大で分厚い鱗に包まれたタマゴっぽい奴が続く、声から察するにどうやらギレスラが中にいるらしい。
『そうなのだ! 生きている事がばれない様にジッとしているのも大変なのだぁっ! それもこれもレオニード兄さんのせいなのに…… まるで我々が悪いみたいに…… 心外なのだ』
『え』
死んだ振りが狂言だったのならば確実に言い逃れ不可能レベルの悪、それを全否定した赤タマゴの声に周囲の獣+バッタはニヤニヤ、まるで、仕方無ーなぁ、素人さんは! そう言い出しそうなイヤな表情である。
まさか? 私が? 悪いの、か? そんな感じで固まっていたレオニードには、目の前からガチで固まったままの石地蔵、いや、口の先だけが動いているレイブが言葉を掛ける。
「まあ良いじゃんか、レオニードの兄貴が俺達を悪く感じられたんならアレだろ、そんだけ芝居が真に迫っていた、つまり名演技だったって事なんじゃないか? 喜ぼうぜっ!」
『む、確かに』
『そうね♪ 上演を重ねたお蔭で随分上手くなって来ている感じがするわ♪』
「「恐縮です」」
『やったぜ♪』
『ジジジッ♪』
『な、何ですか? い、一体ぃ……』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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