【2014話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2014.テューポーン、話す
………………音声トリミングとかしないんだな。
まあ、懐かしかった声に合わせて、ってか無視して一行の周囲を飛び回るバッタと、天を仰いでコクーンっぽく泣き叫ぶカメムシの姿だけが目立つ逢魔ケ原、大変カオスな景色だが、これが後に暗黒時代と呼ばれたスタート地点、混迷は更にその度合いを色濃くしていくのだ。
『こ、コユキ様~ぁっ! 儂はここですぅ~っ!』
『ジ? ジジィッ!』
『あ痛っ!』
ん? テューポーンの奴、喋った、のか? いや、只の擦過音か…… ちっ、紛らわしいなぁ。
『な、何をするんじゃ~、儂はコユキ様、善悪様の元に帰りたいだけなんじゃぞ~』
こいつは善悪の声を聞いた事で一気に老いに追い付かれた、いや、追い抜かれてしまった様だ、既に生きる屍と呼んで差し支えあるまい…… さよなら。
『ジジィッ! ジジイジジィッ! クソジジィッ!』
あっ! やっぱり話してるじゃんテューポーンっ! す、凄いぞっ! 一体どうやってクとかソとか発音しているんだろう? 近所でバッタでも捕まえてバイオリン風に色々試してみたい位だ!
種の限界を超越出来た理由は追加の検証を要すが、その必要性は判り易い。
バッタとカメムシ以外、コユキの致死性刺激臭スパイクで昏倒した面々に顕著な変化が見られているからだ。
具体的には倒れたままの体がビックンビックン痙攣、いや全身の不随意筋の極端な収縮、蒼白と化した顔面の穴と言う穴から泡状の体液が止め処なく溢れ続け、匂いから察するに尋常ならざる量の失尿と失便が想像出来たからだ。
つまり死に瀕している、デスサンダースパイクの名前に偽りが無かった事が証明されていたのだ。
言葉を発したとは言え、未だ多くは語れないのか、バッタは身振り手振りでカメムシに伝えた。
主旨は仲間達を救出する為にクラックから外に出したい、そんなシンプルな物であったが、なにぶん表情に乏しい昆虫で手足は棒っきれ状でのジェスチャーである、中々カメムシには伝わらない。
バタバタやっている間に仲間達の脈動は更に激しさを増し、軽く空中に飛び上がってたりもする、当然直後に地面に落下すれば穴からの泡が周囲に飛び散り、まるで悪魔憑きの如き有様を呈している、まあ、過半数はガチの悪魔憑きなのだが……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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