【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1508.ポピュラリティ
すっかりいつも通りの風情に戻ったレイブが声を掛けたがパダンパはまだ答えられない状態らしく、代わりにダソス・ダロスが掠れた声を発する。
『あの、兄貴、これは、一体…… それに、ガトが、あの、えっとぉ』
どうやら上手く話せないらしい、一度に色んな事が起こり捲くったのだ、仕方あるまい。
レイブはもう一度同じ話を繰り返してあげる、優しみを感じる。
「だからガトがな、お前等の事を心配してたんだよ、で、俺達がその高慢を叩きのめす為に絡んでやったって事だよ、判っただろ」
『が、ガトが……』
『俺達を心配して……』
主人に心配を掛けた事がショックだったのか、ダソス・ダロスだけでなくキャス・パダンパも同様に言葉を失っている、たった今自分が死に掛けたばかりだと言うのに中々の忠臣ぶりを見せるな、やるじゃん。
『心配してたってより呆れてたわね、『本当に馬鹿だ』とか『なんであんなに馬鹿なの』とか溢していたしね』
『が、ガトがっ!』
『俺達に呆れてっ!』
今度はショックの度合いが少し違っている様だ。
恐らく主君に能力を疑われてしまった事への危機感みたいな物も含んでいるのではないだろうか。
『うむ、呆れ果てて途方に暮れていたのだ、『あんな馬鹿共どうすれば』とか『馬鹿過ぎて気持ちが悪い』とか『馬鹿で馬鹿で他に言葉も出ないわー』とか言っていたのだ』
『う、が、ガト、が?』
『お、俺達に、えっと、そんなに色々と?』
これは…… まあ、ガトも困っていたんだろうな、としかぁ……
「ああ、はっきり言っていたな、他にも『あんな奴等いなくなれば良いのに』とか『馬鹿が感染しないか心配だ』とか『最悪殺せば良いのよね?』とかも言っていたけどな」
『…………ガトが』
『お、俺達………… グスっ』
もう良いぞ、やめてやれって、充分だろ? グスっ!
心の深層に消えないかもしれない傷を負った二匹に対してレイブは更なる言葉を続けたのである。
「ガトの言葉は兎に角な、お前等が手にした力で偉そうにしていた事の方が余程大問題だ! 俺はそう感じた訳だよ! んで少し説教代わりに懲らしめさせて貰ったって事なんだぞ!」
そこで一旦言葉を切ったレイブだったが、相対している大豚猪とタイゴンは首が折れたかと見紛うほど項垂れて返事も出来なそうな有様だった為、そのまま話の続きをする事にした様だ。
「つまりだな、幾らステータスが高くてもちょっとした工夫で簡単に倒されちまうんじゃ強いなんて言えないだろ? さっきのゼムガレも然り、ぺトラのミードとギレスラのブレス合わせ技も然りだしな、思うに『鑑定』ってスキルは彼我の強さを比べる為なんかじゃなくてさ、自分に欠けている部分とか、レベルだっけ? あれの上限を知る事で後どれ位成長の余地があるのかとかを知る為にあるんじゃないかとな、まあこれは俺の個人的な考えなんだけどさ」
この如何にもそれっぽい説明には落込み中の二匹も興味があったらしく顔を上げ、シュカーラも珍しく身を乗り出して続きを促す様に言葉を返す。
「ほぉ、では『鑑定』の真価は受けた側の取り方次第、その後の研鑽に活かすかどうかに掛かっているのだと、そう仰るんですか?」
レイブは頷いて返す。
「ああ、俺はそう捉えてるぞ、大体ステータスって数値自体が不確かな物なんだよ」
ほお~これは私、観察者的にも興味深い話だな、聞いてみよう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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