【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1676.真打ち登場
お嬢様はプイっと横を向いて言葉を重ねてしまう。
「もう良いですわっ! 知らないっ!」
ろうことか? こともあろうに? どっちだろう?
「………………はい、すみません」
「「「「「「「すみません」」」」」」」
立派な骨だね、確かにダキアの謎ルールでは親とか先祖じゃなくて上長に絶対服従ってなっていたもんなぁ、いやはや恐れ入ったよ。
これが単純な支配層への恭順とか忠誠とかみたいなユルっとした物じゃ無くて、自らの魂に誓った幼少期からの縛り的な自縄自縛に満ちた戒律の恐ろしい所かも知れない。
あらゆる戒めの内、最も強固で揺るがない戒めや禁忌は漏れなく、未熟で不完全な幼児期に植えつけられた価値観による所が大きい。
この頃のダキアや現代日本の戦後価値観の強要、ある種カルタゴ人のバアル信仰なんかもそうだろうが、培い長年丁寧に育てた正義を覆す事は口や筆で言う程容易ではない。
自分自身の価値観の否定、それは時に己の全てを失する位の衝撃と覚醒、若しくは驚愕を要する、つまり、驚天動地、古今未曾有で前代未聞、自身の価値観なんかあっさり消え去る位の大事件への遭遇とかが必要となる。
例えば正真正銘、格違いで段違いな存在との邂逅とかかな? 神とかね。
まあ、普通に考えれば滅多に起きはし無い奇跡な出来事は、色々考えている間にダキア人の価値観をぶっ壊すべく世界に顕現したのである。
まず変化は空から始まった。
それまで晴れ渡っていた青空は、時を置かず一瞬で曇天を通り越し分厚く重なり合った鉛色へと染められたのである。
世界の全てがそれぞれの色を失した様な暗がりの中、風所か僅かな空気の動きすら失い、微かな咳や衣ずれの音すら消え去った世界に神、バアルは唐突に現れたのだ。
時間と肉体の代謝以外、全てが停止した世界におどろおどろしく酷く仰々しい濃灰の魔力紋を浮かび上がらせて登場した魔神バアルは厳かな声音を響かせる。
「やあ、どうしたんだいハスドルバル、お前にしては珍しいね、随分手こずってるみたいじゃないかい?」
「ははっ、面目有りません! 我が君っ!」
うん、まあ序列の割りにフランクな接遇がこいつ、バアルの特長だったよな。
しかし気さくに話し掛けられても直属の部下であるハスドルバルは畏まったまま頭を上げようとはしない、まあ当然だろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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