【1937話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1937.モノ
同種殺しは自然界でも基本忌避される行為だ。
だが優れていると自負している生き物がこの嫌悪しか感じないおぞましい行為に踏み出す、大した理由もなく、なのだ。
蹂躙する側は麻痺、反してされる側は存在自体を否定された感覚を覚えるだろう、実際生存する権利すら奪われているのだ、正しい認識だろう。
「お母ちゃん、どうして僕等は生きてちゃいけないの?」
「ボウヤ、仕方無いのよ」
「僕何にも悪い事していないよ? それでも殺されちゃうの?」
「ここには彼等が欲しい物があるのよ、私達はじゃまなの」
「そんなの酷いや! 僕、もっと生きていたい……」
「彼等は私達より強いの、彼等が正義、私達は悪、獣で悪魔なのよ」
「う、うわーん!」
既にお気付きだろうが、これは絶滅直前のタスマニアタイガー親子の会話である。
生き物、殊更人はこれ程までに残酷な生き物なのだ。
根底に、自らと違う生き物、あくまでも本人の認識の上でなのだが、差異がある存在を物扱いしてしまう困った性質を有しているからだと思われる。
恐らく、他種族を捕食する際に戸惑わない為の機能なのだとは思うが、歴史のどこかでコイツがぶっ壊れているのでは無いだろうか? ※あくまでも観察者個人の見解です
イジメやストーカー、詐欺や殺人、戦争も、相手が自分と同じ心ある生き物だと忘れていなければ到底出来ない暴力である。
苦しいし気持ち悪いし盗まれたくないし死にたくない、当たり前の事だ。
自分がやられて嫌な事を他者にはして平気…… それはモノだと錯覚しているとしか思えない、早急にソレ専門の治療施設に行くべきだろう、実行前に……
人間だけではない、無害な動物に対する虐待やお花畑を荒らす輩も同じ疾患だと思う。
身近な人間やもしも自分自身に思い当たる事があるのなら早くクリニックを探すべきだろう、急いでっ!
心ある生き物はモノでは無い、当然、異教徒でも異端者でも悪魔でも、無論、清き一票でも財源でも無いのだ。
自我を持つレイブがキトラの言い様を腑に落ちないと感じたのは当然、彼は投票権すら持っていないのだ。
私、観察者もそうだが、長い時を生きる悪魔は紛う事なき超越者、人より上位に位置する存在だ。
アートマンを保持し永遠とも呼べる寿命の中、存在と生命に様々な形で干渉し有用なスキルによって彼等の澱を溶かし流す者、神と崇められる所以である。
だからこそ、悪魔には人やその他の生物より数段卓越した倫理観が求められる。
だと言うのにコイツときたら…… 玄武キトラともあろう者が言葉のチョイスを過つとは思えない…… って事は本音だな、最っ低っ!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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