【1899話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1899.ジャミング
『放っておいて大丈夫かな、レイブ殿?』
「ん、まあ大丈夫だろ! あのデカさの相手は不慣れだからな…… じき諦めるさっ! それよりコレ、何でこんなに硬く結んだんだよ?」
『あー叔父さんに教えられたカタ結びにしたつもりだったんすけど、間違ってたっすか?』
「馬鹿コレ巻き結びだろ! しかも二回目のハーフヒッチ逆から入れたんだよな? 完全に絡んじゃってんじゃねーか!」
『あーそっすか? 申し訳っす、テヘッ♪』
「たくぅっ」
レイブは既にレオニードの解放に夢中だ、それに魔術師養成所、通称バストロ学院の物流を担う身として迂闊な甥に色々言いたい所もありそうだ。
不慣れな倅とド素人のヴァミスが適当にグチャグチャにしたせいで、当初のニャンポ時より身動きが出来なくなってしまっているレオニードはボーッとしながら竜王と豚の小競り合いを眺めているしかなかった。
が、無力な筈の夜虎父さんが再びレイブに言う、ってか大声で叫ぶ。
『ね、ねえレイブ殿っ! アレヤバイんじゃ無いかっ! ペトラちゃん、マジみたいだよっ?』
「えぇ? ちょっと待ってくれよ、ここがこうだからぁ、えっとぉ……」
声だけは答えているが魔術師の視線は絡みきった結び目から離れない、性格的に没入する性質なのだ。
益々焦りが募るレオニードの視線の先では……
全身から剣呑な気配とオーラ、これまで本気の本気で放出してきた紫の闘気を漂わせつつ、頭部を地に付く程下げて前肢を広げ、反して後肢は力強く地面を叩き始めていたのである。
攻撃の対象経験者は戦慄しながら思う。
――――アレ本気で殺りに行く気じゃん! ヤバイってっ! あんなの受けてルッカ、いや竜王様まで本気になったらこの辺り全部が…… あわわっ!
『れ、れ、れれれ、レイブ殿ーっ! もうっ、もーうっ!』
「ああ、もう少しだからさぁ~」
『『猪突猛進』』
グバッ! ズドドドドドッ!
『あーあーあーっ!』
「おい! レオニードの兄貴、動くなよっ! 判らなくなっちゃったじゃないかーっ!」
『私にはアンタ等が判らないよっ! どーすんだよコレッ!』
「ん? なはは、馬鹿だな兄貴は」
『え、何で?』
「諦めて切ったらそれでお終い、丁寧に解けば又使えるだろ? そーゆー事だよ♪」
そーゆー事じゃないぞっ! 使うも何もここら一帯がお終い直前なんだよっ! それがレオニードの偽らざる思いであったが、上手く言葉に出来ずにいた。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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