【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1491.磨き勢
ペトラの興味はスキルの練度を上げる事、それだけに集中していた。
別れ際にシドが残した言葉、スキルは成長する、その一言が余程印象に残ったらしい。
群れの全員に対して頼まれてもいない『鑑定』を行使した後は、そこらに生えている草や飛んでいいる虫 (テューポーンではありません)、水溜りから岩、土、雲から夜空の星々に至るまで、目にした物全てに対して『鑑定』を連呼し続けて過ごしている。
努力のお蔭か三日目の昨日には念願の類目まで把握出来る様になったと喚起の声を上げていた、やっぱりスキルは成長したのである。
ペトラ自身は今日から善悪由来の365選レシピの成長にチャレンジしようと目論んでいる、先が楽しみだ。
ギレスラはと言えば、最初に『鑑定』された折の宣言通り、打倒レイブを目指して独自の訓練に邁進中である。
群れが休息を取る度にふらっとどこかへ飛んで行き、暫らくして戻って来ると、決まって体のあちらこちらに幾つもの青タンや生傷を負っている、そんな姿が当たり前になり始めていた。
ペトラは毎回慌てて『回復』を施していたのだが、そんな時、ギレスラの四肢や全身の筋肉は大きくパンクアップされている事に気付くのは容易であった。
恐らく、どこかで岩か何かを持ち上げたり抱えて猛ダッシュしたり、そんな原始的なトレーニングでもして来ているのでは? 彼女の推理は見事に的の中心を射抜いていた。
ギレスラは『力』のステータスを上げようと、ペトラが想像したまんまの努力を人知れず繰り返していたのだ、まあ百パーばれちゃっているのだが。
更に『防御力』の鍛錬に、手加減なしの猛ダッシュで岩山にタックルを繰り返したり、岩肌に露出した金剛石、所謂ダイヤモンドを見つけた時等は思い切って額を打ち付け、独りのた打ち回ったりもしたりしていた。
昨日辺りからは、顎の下に生えている逆鱗を自らガリガリ掻き毟ってイライラし捲り、その怒りを岩山にぶつけんとばかりに全力タックル、そしてのた打ち回ったりしてすらいるのである。
何の為に独りで出掛けているの? ああ、秘密の特訓でしょ?
そんな風に周囲にばれたら恥ずかしさで死んじゃうかも…… そう気が付いた昨日の昼から取って付けた様に獲物のモンスターを持って帰る様になったのである、まあ、とっくにバレバレだったのだが……
しかし、この一見無駄に見える自尊心が慮外の結果を引き出し始めていたのである。
獲物を捕る、一言にそう言っても流民の総数は半端では無い、なにしろ一万近い大所帯なのだ。
一口ずつ分けてね♪ そんな感じで分けたとしても大型魔獣一匹位じゃ行き渡らないのだ、当然だ。
言い訳の為だとしても取り敢えず、
「この肉は?」
「ああ、ギレスラさんが狩って来てくれたんだよ」
「ありがたいね」
「全くだね」
位には持って帰らなければならぬっ! そう思ったニーズヘッグは思い切った手段を取ったのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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