【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1281.神々のスキル
その後、涙にまみれたシュカーラはナガチカさんとやらが亜神のジローさんとユイさんと協力して魔石の利用法を確立し、この里の獣人たちに有益なスキルを金属板として残した偉業に対して説明を続け、最後にこう締め括ったのである。
「その後、数千年に亘ってそれらのスキルが我々を支え続けてくれているのです! 全ては賢明で慈愛に満ちた我等の始祖ナガチカ様と亜神である二柱、魔王パズス様を宿されたジロー様、同じく魔王ラマシュトゥ様の依り代であられたユイ様のお蔭に他ならないのですよ!」
『パズス? 確かアルテミスの前にグフトマ太師匠の中にいた様な……』
「ら、ラマシュトゥ? マジで?」
ギレスラとレイブは登場人物の名前の聞き覚えに驚いているが悦に入ったシュカーラにとってそんな事は些事のようだ。
「今降り注ぐ慈愛の雨、これぞユイ様の『再生雨』、かの魔王ラマシュトゥ様から受け継いだ最上級のスキルなのですよ! この雨に打たれた者は例外なく、その身に受けた怪我や病、魔力の影響まで綺麗さっぱり洗い流して頂けるのですっ!」
鱗付きの両掌を組んで天に祈るシュカーラ。
ポカンとしてその狂信者ぶりを見つめるレイブの胸元から久しぶりの重低音の声が発せられる。
『『再生雨』? 馬鹿を申すな、まことラマシュトゥの『再生雨』であればこれ程稚拙で歪な効果ではないわっ! ですよね、我が君?』
声の主はテューポーンであった。
その姿は岩山の岩窟で消し去りかける前の精悍なおっさんのそれに戻っていた、が、サイズだけはバッタの物である、少し気持ちが悪くもある。
慌てて声を掛けようとしたスリーマンセルの脳内にこちらも久しぶりの声が響く。
『『反射』』
「え! か、神様っ?」
『復活したのかアスタさんっ!』
『う、嘘、でしょ…… グスッ』
『……すまん、限界、だ! ま・た・な…… キュウゥ~』
「ええっ! もう?」
『また、か……』
『グスッ』
馴染みのスキルの発動と詫びの言葉、たった二言だけであったがその声は間違いなく頼もしい魔神アスタロトの物であった。
本人の言葉通りなにやら限界だったのだろう、それっきり静まり返ってしまった脳内に代わり、届けられたのはレイブの胸元で再生を果たした小さなテューポーン、言わばプチポーンの声である。
相変わらず腹に染み入る様な重低音だが、不意に発せられた先程の声よりやや明瞭ではっきりしている。
『真実の『再生雨』であれば我々悪魔をも元通りに癒す筈! であれば我が君も完全復活、他ならぬこのテューポーンだとて元の逞しい筋骨隆々の姿にぃ、ううぅっ、青筋が浮き捲って大きく太くて見るからに息苦しくなるような状態に戻れたのにぃー! うおぉっ! ちきしょうっ、カムバックワイルドーっ!』
下ネタでは無い、念の為。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡