【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1384.聞き手
『す、凄い』
「な? コレ凄いんだよ! モンスターなら大概一発で仕留められるんだぜ? まあ、取り敢えず座れってぇ、これまでの話を叔父さんに聞かせてくれよパダンパ」
『う、うん』
目の前にどっかりと腰を下ろしたレイブの言葉に、戸惑いを示しながらも同意したパダンパの注意は、暫らくの間、まだブルブル動き続けている自称叔父さんの両手と両足から離される事は無かったのである。
両の手足に身体強化を強引かつ小刻みに掛ける事で、ぶんぶん攻撃を実現した後遺症状、そんなざっくりとした説明と改まっての自己紹介を受けたパダンパは自分の事についても説明を始めた。
自分がキャス・パリーグと竜王の里の魔獣長である父との間に産まれた息子であり、世間的にはタイゴンと呼ばれる獣ベースの魔獣である事。
そこらで雑に繁殖したりしているライガーなんかとは、父母の性別がテレコになっているだけでなく存在だかの重みとか性質の清廉さだとか的に、全く別次元の高みにいるとの熱弁には、レイブも真剣な眼差しで頷いていた。
竜王の里では、現在の竜王、グラム・ランドの号令一下、邪悪な魔力の中心地と化したハタンガに向けての侵攻準備が着々と進んでおり、今回クルン=ウラフの森王に対して、共闘支援の要請依頼に自分が抜擢された、そう一気に語り終えた表情はなんとも言えない自慢顔だった為、レイブも無碍には出来ないと考えて、わざわざ立ち上がって頭を撫でて褒めてやったりしていた。
叔父としての自覚の発露から来るスキンシップに、一頻り喉を鳴らし終えたパダンパは現状に至った経緯についても説明を始めた。
危険は無いそうな、そう竜族の長老に聞かされたそんな噂を信じて単独で碌な装備も持たずにふらりとやって来た森は、当初はそれはそれは快適だったそうだ。
ここより北の竜王の里では見た事も無かった珍しい木の実やキノコに舌鼓を打ち、美しく可憐な蝶を追い掛けたり、胡桃を転がしていたりする内にあっと言う間に陽が傾き始めてきたそうだ。
ああ、楽しい時間はすぐに過ぎちゃうんだなやっぱり、そんな風にいつの世も変わらぬ畢生の儚さや刹那的な享楽の虚しさに思いを馳せていると雨が降ってきたのだと言う。
ネコ科は水を嫌う。
これは体毛が細かい上に油分が少い為に、一旦濡れてしまうと非常に乾きにくい性質をしている事に起因している。
これは好き嫌いとかのレベルの話では無く、季節によっては濡れたままで夜を迎えれば、体温を奪われ時には死に至ることもある位なのだ。
そこら辺の事情を知り合いのネコ科 (キャス・パリーグ)から聞かされていたレイブである、突然の降雨に見舞われたパダンパに対して、身を乗り出すようにしながら話の先を促したのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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