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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1678.アポカリプス


「良かったですねバアル様、んでソレ誰なんです?」

「これ? マリアさ! ナザレのイエスの母、聖母とか生神女、マルヤムって呼んでも良いよ! 素敵だろ、ふっふーん♪」 

 なるほど、呼称が様々なのは各主教区ごとプラスイスラムって事だな。
 因みにマリヤのプロテスタントの登場はこの時点から五百年後、宗教改革運動を待たなければならないのでまだ無いらしい。

 ハスドルバルは納得顔で返す。

「ああここ数百年あちこちで流行ってますもんね、良く手に入りましたねー」

 バアルは満足気だ、因みに顔はマリアだから慈愛に満ちている。

「ハミルカルが頑張ってくれたからね♪ ほら、今回から彼の依り代も新調してるだろ」

 どうやら親父の依り代も敬愛するバアルと同時にあつらえたらしい、なんか結婚披露宴とかのお色直しみたいだね。

 ハミルカルも自分の息子に対してどこか誇らしそうな口調だ。

「私は我が君に合わせてヨハネにしたのだよ、どうかな、似合うかな?」

「え? ああ良く似合ってますよ親父殿! へー、マリアにヨハネですかー、へぇー…… どうやったんです?」

「そりゃいつものやつさっ!」

「ふむふむ、と言うと? 力が欲しいかって奴です?」

「いいや、今回はちょっと工夫したんだよー、少し捻りを加えてねー」

「ほぅ、さいですか」

「うむ、所謂いわゆる天啓、アポカリプスって奴を与えてみたのだぞ」

「そうなんだよ♪」

 どうやらバアルとハミルカル、この主従はとんでも無い事をしでかしていた様である。
 イエス・キリスト、所謂いわゆるジーザス・クライストが磔刑たっけいになった後、皆さんの時代のトルコ、エフェソスで余生を送っていたマリアとヨハネにモーションを掛けたらしい。

 ここで言うヨハネは洗礼者じゃなくて使徒の方、ヤコブの弟で元漁師の方である。
 時代や地域、旧来の土着信仰との融合に社会構造の変化に適応させる為の新解釈、無限とも感じられる程多岐に分派したイエス信仰の中で、ほぼ全ての教派において聖人とされる、言わば聖人の中の聖人である。

 曰く、『イエスの愛しておられた弟子』(自称)だ。

 ……うん、お付き合い頂いているオーディエンスの皆様には『黙示録』のヨハネのが馴染み深いのかも知れないな。
 あの終末予言、一般にヨハネの福音書と呼ばれる恐っろしい未来の話は彼の口述を元に記されたと言われているのだ。

 でっ、こっからが重要、ってか頭が可笑しい主従のしでかしに繋がる訳だが、こいつら二人、いや二柱か? が主の母マリアと静かな余生を送ろうとしていた聖人ヨハネ君に囁いた結果、世に産み出されたのがこの終末の物語り、そう自白しているのである。

 皆さんの生きる時代では間違ってもこんな事言える馬鹿は本物の大馬鹿扱いだろう。
 それ位世界中で信じられているイエスとその信徒の教えだ、変な事は言えない、当然である。
 でも私、観察者が彼等一連の出来事を見ているのは遥か未来の果てのはて、つまり実質的な被害は無い、はっきり言えば関係無いからお教えしよう。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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