【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1373.食の多様性
ガトは戦慄を覚えていた。
捕食方法の気持ち悪さは勿論だが、この時代、避ける逃げる距離を取る事が大前提で、一般には禁忌と呼んでも良い魔力に対し、積極的に関わっている集団、それも喰うか喰われるか的な馬鹿共が存在する事、そして何より誇らしそうに語るスリーマンセルの表情の中に、時折見え隠れしている愉悦みたいな物を感じたからだ。
ダソス・ダロスは少し離れた茂みに顔を突っ込んでいる、多分戻しているのだろう。
無言のままで戦慄いているガトにレイブの言葉は続く。
「学園を襲ったモンスターのスタンピートと邪竜化したメルル・メノクのダブルパンチはやばかったけどな♪ アレ以外で魔力を意識した事は無いな」
「そ、そう」
『ガトが育った石化の谷でタロースに会った時も凄まじい魔力を感じたがな、グルったら余裕だったのだ』
『ああ、割と濃い目だったわね、あの魔力』
「え、タロースの魔力も大丈夫なんて…… 仮にも魔王なのよ、う、嘘でしょう?」
「あー俺が酸欠でボーっとしてた時の事だなー、じゃあそいつを搾ったら美味かったんじゃねーかー?」
『馬鹿もん、あれはモンスターではなく悪魔なのだ、食べたら駄目なヤツだろ?』
『そうよ、それにガトちゃんの家族みたいな存在なんだからね! 食べたら駄目っ、絶対! よ』
「そっかそっか、なはは♪」
「…………」
魔神を内包しているガトにとっても、かつてスプラタ・マンユの一柱、鉄壁のパズスの好敵手とまで言われた自動機械、タロースの魔力は尋常では無かったようだ。
気楽な思い出話の様に振り返っているスリーマンセルに対して絶句である。
呆然としているガトに声を掛けたのは、追加の食料を取りに行っていたシュカーラであった。
真面目な表情で両手に干し肉や干し果物なんかを大量に持って来たようだ。
「嘘じゃないですよ、山頂でレイブさんがやってましたからね」
「え、何を?」
「あそこに残った魔力を吸っていたんですよ、石化をね、仕掛けてましたけど息吹? 何か呼吸をした後グルグル口走ってましてね、そしたら治っちゃったんですよ、石化が」
「そ、そうなんだ……」
「ええ私も驚きましたよ、あ、どうぞ召し上がって下さい」
「あ……」
ついさっき食べ物をリクエストしたガトであったが、この短い時間で食欲は消え失せていた。
シュカーラが目の前に置いた大皿を、正確にはそこに盛られたモンスターの干し肉をジーっと見つめるだけでもすっぱい物が上がって来てしまいそうになっているらしい。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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