【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1503.スキル口八丁
やべえ、うっかりしていた、調子に乗りすぎたか、さてどう誤魔化すか、そんな考えを巡らしながら、恐怖で硬直しているダソス・ダロスとキャス・パダンパを笑顔で見つめながら、レイブは頭上に近付けて広げた掌にテューポーンを飛び移らせて口を開く。
「まあいいや、でもな、お前等危ういぞ?」
『ど、どう言う意味ですか?』
「さっきから言ってる、強さ、がだよ、あれだろ、お前等ペトラの『鑑定』で判った数値とかで上だ下だ言ってるんだよな? あんなもんアテにならないぞ」
『『えぇっ?』』
普段からお互いに交わす軽口程度なら兎も角、他者を交えた場合に決してスリーマンセル内を否定しないレイブの言葉に驚く魔獣達。
なるほど、聞き方によってはペトラのスキルを眉唾モノ、そんな風に貶めた様にも感じられる言い回しだったかもしれない。
レイブ本人も同じ様に思ったのだろう、特に慌てる風でもなく自分の言葉足らずを補完し始める。
「勿論ペトラのスキル自体は正確なんだと思うけどな、俺が言ってるのは、強さ、ってそんなに単純なモンじゃないだろって事だよ」
『はあ……?』
『判んねっす!』
相変わらず間の抜けた反応しか返さない二匹にレイブは説明を続ける。
「例えばここにゼムガレのナイフがあるだろ」
『ええ、それが?』
「コイツでプスリ、いや掠るだけでもお前等の中の悪魔は魔核に変わる訳だ」
『あっ!』
『ん? それが何すか?』
「お前等自身は亜神様としてそのまま残るんだろ? 掠り傷や刺し傷だってお前等のスキルなら簡単に治せるんだもんな! でも悪魔を取り込んで手に入れたレベルの上限やそれぞれの特殊スキルは? 残るのかな?」
『ユイやジローにもスキルは残っていたと言うからな、恐らく残るだろうが……』
『確か元の神様、パズスさんやラマシュトゥさんのスキルより数段劣っていた筈よ? 前にテューポーンさんが言っていたじゃない?』
『ジージー』
「つまりお前等が誇っている強さってヤツは今このナイフを投げれば消えちまうか、でなかったとしても目減りする代物に過ぎないって事だろ? 違うか?」
『むむ、なるほど』
ダソス・ダロスは素直に頷いたがキャス・パダンパはまだ得心がいかない様である。
『それって叔父さんの力や敏捷のステータスで当てられれば、っすよね?』
「出来ないと思うのか? おいおい、投擲は霊長類が他の動物に優越する数少ない種族スキルだぜ? しかも今の俺は身体強化を限界まで多重掛けしてるんだぞ? 肩、肘、下半身を中心にな」
『うっ』
『試してやれば良かろう、まま有る事ではないか? 失って初めて己の愚かさを噛み締めるなんて事はな』
『ううっ』
「だな、じゃあ怨むなよパダンパ、それっ!」
『うわぁっ!』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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